広島・林 20歳若き大砲が自己最多4安打4打点の大活躍!チーム今季最多17安打12得点猛攻の立役者に

[ 2021年6月20日 05:30 ]

セ・リーグ   広島12ー11DeNA ( 2021年6月19日    東京D )

<D・広10>7回無死、林は左越えソロを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 広島・林晃汰内野手(20)が19日のDeNA戦で、ともに自己最多となる4安打4打点の活躍をみせ、チーム今季最多の17安打&12得点の猛攻を呼んだ。3回に自身初の決勝打となる右前適時打を放ち7回には3号ソロ。三塁打が出ればサイクル安打だった9回は四球に終わり快挙を逃した。9回に7点を奪われ辛勝となったがチームも2連勝となった。

 9回に想定外の反撃を受けただけに、林がいなければ勝利も危うかったかもしれない。5日楽天戦以来の5番起用に応える4安打4打点の大活躍。場面に応じた打ち分けが、固め打ちにつながった。

 「がむしゃらにいくのでなく、状況によってやるべきことを冷静にできた」

 初回2死一、二塁では左翼線へ先制の2点二塁打。同点の3回無死一、三塁では内野が定位置で内野ゴロでも得点が入る場面。内角高めのツーシームをたたきつけた打球は一、二塁間を抜け、プロ初の決勝打となった。

 5回無死一塁では外角の変化球を左手一本で拾う技ありの左前打。7―3の7回先頭では「3本打てたので、思い切って振ってみようかなと思った」と三上の外角ツーシームを豪快にかち上げ左中間席に着弾させる3号ソロでサイクル安打に王手をかけた。9回先頭は四球に終わったが全5打席で出塁。3、2、3、4と4試合連続複数安打で打率は規定打席未到達ながら・408まで上昇した。

 「1打席目にしっかり打てたことが、今日は一番良かったのかなと思います」

 人生を変えた一言がある。「安打だとしてもゴロならアカン。フライを打ちなさい」。中学時代に所属した紀州ボーイズの玉田昌幹監督から伝えられた言葉だ。当時は広角に打ち分ける巧打者だったが、恵まれた体格を生かし長距離打者を目指すべきと諭された。球の下側を捉える指導を受けると本塁打を量産。「僕は中学で変わった。野球が面白くて、打球を飛ばすのが楽しくなった。球の下を捉えて飛ばす感覚は今も変わらない」。

 プロでも一発長打を狙う。初安打は高卒2年目だった昨年10月9日ヤクルト戦での二塁打で、試合後に玉田監督からメールが入った。「初安打おめでとう。でも、物足りないなあ」。即座に意図を理解し「次は本塁打を打ちます」と返信した。今季に3本塁打。この日の一発も、球の下を捉えたことで打球が角度よく上がった。「守備、走塁、打撃でも自分のやるべきことをやるだけ」。長打力は、チームに欠くことができないまでに成長した。(河合 洋介)

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