入団4年目の広島・中村奨 積極性を取り戻し生まれたプロ1号「このチャンスをものにできるように頑張る」

[ 2021年6月20日 05:30 ]

セ・リーグ   広島12ー11DeNA ( 2021年6月19日    東京D )

<D・広10>8回無死、代打・中村奨はプロ初本塁打となる左越えソロを放ちナインの出迎えに笑顔(撮影・沢田 明徳)
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 高々と舞い上がった打球は待望の一発となった。8回、先発した森下の代打で登場した広島・中村奨はカウント1―1から石田の2球続いたフォークボールを捉え左翼席に運んだ。入団4年目、通算46打席目で生まれたプロ1号だった。

 「どこに飛んだのか分からなくて、入るとは思わなかった。でも、感触は良かったので“入ってくれ”と思っていました」

 17年夏の甲子園大会で個人最多記録を更新する6本塁打を放ち、強打の捕手としてドラフト1位で指名を受けた。だが、昨季までの3年間は本塁打どころか無安打。今季は打率・351と結果を残しながらも直近10打席は無安打で6三振と下降線をたどり始めていた。試合前、朝山打撃コーチから「第1ストライクから振っていこう」と助言を受け、1ボールからファウルを一球挟んで放った一撃。失われていた積極性を取り戻した。

 6試合連続でベンチスタートとなった一方で、1学年下の小園や林は先発に定着し始めている。

 「先にプロに入ったプライドもある。負けないぞ…という気持ち。今年は先発も経験させてもらっているので、このチャンスをものにできるように頑張ります」

 記念球は母・啓子さんに贈る。甲子園で放った本塁打球は実家に飾られており、ようやくプロ1号が隣に並ぶ。(河合 洋介)

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