関本賢太郎氏 阪神・井上は打球でわかる大山以上の素材 4年後には本塁打王争いか

[ 2020年10月19日 06:45 ]

セ・リーグ   阪神6-5ヤクルト ( 2020年10月18日    甲子園 )

<神・ヤ(20)> 7回2死一塁、井上は左翼への大飛球を放つもアウトとなる (撮影・後藤 大輝)
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 【関本賢太郎 視点】井上は将来的に、大山を上回る素質を秘めた逸材と見ます。この日の左飛のアウト一つでも、あれだけ打球を上げられます。加えて体も大きい。高卒1年目すなわち大学1年時の大山に、今の井上くらいの力があったか……おそらく今の井上の方が上でしょう。

 大学に進学すれば4年間。高卒の井上は、その4年間をプロで過ごします。今、大卒4年目の大山が本塁打王争いをしていますが、4年後には井上がそれくらいになっている可能性もあります。高卒3年目のヤクルト・村上を見ても分かると思いますが、プロの1軍で過ごす1年は、すごく大きな財産になります。井上は1軍の1安打で100件くらい連絡が来たそうです。プロとして安打を打つ「やりがい」を感じるとともに、1軍の1試合で感じる「疲労感」も経験していることでしょう。

 履正社高では息子の1学年先輩です。当時から飛ばす能力は際立っていました。外に沈む球への対応など当然、欠点もありますが、それを補って余りある「飛距離」という長所が、井上の魅力です。この先、本塁打打者として育てていく中で大事なことは三振でしょう。村上も36本塁打の昨季184三振しています。本塁打打者に三振は付きもの。三振に目をつぶりつつ、大きく育ててほしいと思います。

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