京大 1勝9敗でシーズン終了、北野主将 9回に意地の安打「集中できた」大学生活集大成の打席

[ 2020年10月19日 20:02 ]

関西学生野球連盟令和2年度秋季リーグ戦第6節2回戦   京大0―2関学大 ( 2020年10月19日    ほっと神戸 )

<関学大・京大>初回1死二塁、関学大・黒原の暴投で三塁に向かう二走の京大・北野(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 完全燃焼で秋を終えた。京大は関学大2回戦で今秋リーグ戦の全日程を終了し、1勝9敗の6位が確定。それでも北野嘉一主将(4年=北野)は「やり切った結果なので、悔いは残っていません」とさわやかな笑顔だった。

 関学大先発・黒原拓未投手(3年=智弁和歌山)から放った安打はわずかに2本。14三振を喫し、相手左腕に17年春の立命大・東克樹(現DeNA)以来となる毎回奪三振を許した。攻略の糸口すら見いだせない中、最後の最後で意地を見せたのは主将だった。

 9回先頭で打席に立つと難敵の初球を捉え、中前安打。「何もできないのが一番、悔いを残す。3球振って三振ならオーケーと思った。一番、集中できた打席でした」。卒業後は一般企業に就職する予定で、野球からは離れる。昨秋に京大史上3人目の首位打者に輝いた男の、大学生活集大成の打席だった。

 勝ち点2を挙げ、4位となった昨秋。さらなる飛躍への熱い思いは次代へと引き継がれる。20日から始動する新チームの主将には脇悠大内野手(3年=膳所)が就任。北野は「人に優しく、一つ一つのことを深く考えている。チームのことを考えられる」と太鼓判を押す。「京大野球部としてのプライドを忘れて欲しくない。昨年より弱くなったとは思わない。結果は最下位だったけど、プライドを忘れたら、応援してくれる人もいなくなる」と魂を伝えた。

 常に目標には「優勝」を掲げる。今季、挙げた1勝は1年の水江日々生(ひびき)投手(洛星)が記録。新入部員も現段階で20人強を数える。年々、チーム力を上げていく京大が来季、リーグの台風の目となる。

続きを表示

2020年10月19日のニュース