阪神・秋山 原点「ワインドアップ」で初勝利 18年手術の右膝に不安なしも次戦へは反省

[ 2020年7月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6-3ヤクルト ( 2020年7月14日    甲子園 )

<神・ヤ(4)> 6回2死、西浦を空振り三振に仕留めガッツポーズの秋山 (撮影・後藤 大輝)
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 自信を胸に、力を込めて振りかぶる。やっと体現できた「信念」。秋山が、苦しみながら追いかけてきた理想の姿で粘り勝った。

 「立ち上がりや点を取ってもらった後の失点など、反省点の多いピッチングだった」

 初回2失点でつまずき、勝ち越した直後の5回に同点ソロを被弾。納得はできなくても、1点リードの6回無死一塁では村上を二ゴロ併殺に仕留めるなど踏ん張った99球。矢野監督も「100球前になってしんどいところでゲッツーでそのイニングを投げ切ってくれたのは、本当にアキらしく粘ってくれた」と価値あるクオリティースタートを称えた。

 初回から崩すことのなかった“自己表現”に苦悩した過去との決別を示した。「やっぱりピッチャーは振りかぶって投げないと。それが僕の理想なんで」。野球を始めた時からグラブを頭上に掲げるワインドアップで腕を振ってきた。原点であり譲れないもの。そんな当たり前の姿が遠のく日々を送ってきた。

 18年10月、慢性的な痛みを抱えていた右膝を手術。「野球人生の分岐点」と口にしたように、それは苦闘の始まりだった。メスを入れても患部の状態は上向かず、一進一退。投げ込んでも、水がたまって腫れ上がる。氷をテーピングで巻き、足を引きずる姿は珍しくなく、自費で購入したマッサージ器も手放せなくなった。

 昨年は膝をかばって、無走者でもセットポジションでの投球が大半を占めた。「手術しても全然、良くならない。そんな甘くないですね…」。今年もキャンプ序盤に違和感を覚えてペースダウン。それでも、開幕延期の3カ月で走り込みを行えたことで膝の状態は良化。不安なく、開幕を迎えられた。

 「最低限の仕事しかできず悔しい。ただ2回以降立ち直れたことをプラスに捉えて、次の登板に向けて頑張ります」。悔しい今季初星が、復活の1年の推進力になる。 (遠藤 礼)

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