赤星憲広氏 お見事!木浪弾 バント失敗の梅野、7回登板の馬場、みんな救われた!

[ 2020年7月15日 06:40 ]

セ・リーグ   阪神6-3ヤクルト ( 2020年7月14日    甲子園 )

<神・ヤ(4)> 6回1死一塁、左越え本塁打を放つ木浪 (撮影・平嶋 理子)                                                               
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 木浪の6回の2ランは本当に多くのチームメートを救いました。先頭サンズが中前打して、次打者・梅野の投前に転がったバントが二塁封殺。直後に出た一発は、梅野のバント失敗も救いましたし、直後の7回に登板した馬場にも気持ちの余裕を与えられました。勝ち試合の終盤に投げる経験のない馬場には、1点差と3点差ではプレッシャーが全然違います。

 この回の無死一塁で梅野には打たせても良かったと思いますが、ベンチの策は送りバントでした。一気に点差を広げようとするのも、確実に1点をと狙うのも、どちらも選択肢としては間違いではないのでしょうが、ただバント策をとるのなら一塁走者のサンズに代走を送っていたら展開は違っていました。梅野のバントはそれほど悪いものではなく、サンズだから二塁でアウトになったとも言えます。二塁に進んでから代走を考えていたのかもしれませんが、少しチグハグに見えました。それらすべてを木浪の2ランがかき消してくれたと思います。

 この日はリードしている7回を馬場が3人で片付け、8回岩崎、9回スアレスとつないで逃げ切りました。球児が不在の中、新たな勝利の方程式の形を示しましたが、馬場以外にも伊藤和や能見らブルペン一丸で乗り切ってほしい。

 秋山が3点目を失った直後の5回に1点を勝ち越すなど、投打が助け合い、ミスをした選手を後ろの選手がカバーした。今季一番の手応えのある1勝ではないでしょうか。

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