巨人・岡本 技あり3ラン 原監督へミスター超えの通算1035勝もたらす

[ 2020年7月15日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人7-2広島 ( 2020年7月14日    マツダ )

3回1死二、三塁、岡本は左越え3ランを放つ (撮影・奥 調)
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 巨人の岡本和真内野手(24)が14日の広島戦の3回に左翼ポール際へ6号3ランを放った。9試合ぶりとなる一発で試合の流れを呼び寄せ、原辰徳監督(61)に長嶋茂雄終身名誉監督(84)を超え、球団歴代単独2位となる監督通算1035勝目をプレゼントした。原監督から若大将を継承した4番の一振りで、連敗も4でストップ。ヤクルトが敗れ、陥落からわずか2日で首位に再浮上した。 試合結果

 両手でフォロースルーを取るのが岡本の基本形。両腕で押し込み強い打球を生むからだ。では、本塁のはるか手前で落ちるチェンジアップにはどう対応したのか。瞬時にバットから右手を離し、左手一本ですくい上げた。

 「打球がオンラインにずっと行ってて最後切れるかなと思ったら帰ってきてくれたので良かった」。当てただけならファウルだっただろう。ゾウのように太い下半身の粘りを加えた片手打ちで、バットとボールの「接着時間」を長くした。走り出さずに打球を見つめる。打球は切れない。左翼ポール際を巻く。

 第2次政権の14年ドラフト会議。スカウト陣の投手獲得を推す声がある中で、原監督が「将来、岡本君はジャイアンツの4番が打てるか?」と問い、1位指名に踏み切った。監督復帰した昨年から、「聖域」と称す4番に育てることを使命とした。不調時にベンチ裏で自身のトスを打ち込ませたのは一度や二度ではない。

 原監督が「神風が吹いてくれた」と言った「曲芸弾」は、二人三脚で生まれた。1点を先制した直後の3回1死二、三塁で、岡本自身も驚く9試合ぶりの6号3ラン。チームを首位に押し上げ、並んでいた長嶋茂雄終身名誉監督を超える監督通算1035勝をもたらすまでに成長した。

 長嶋氏が松井秀喜に対して「4番1000日計画」と銘打つ指導で、育て上げた歴史が重なる。00年6月14日横浜戦。長嶋監督の意向で「球音を楽しむ日」と称し、東京ドームの公式戦で初めて鳴り物が自粛された。両リーグ最速20号で快音を響かせたのが松井秀喜で「僕の本塁打の音も楽しんでもらえたかな」と喜んだ。20年後。コロナ禍の球場で打球音を響かせ、有観客になって初勝利をもたらしたのが岡本だった。

 球団歴代2位の勝利数を挙げた原監督は長嶋氏に感謝した上で、「ユニホームを脱いだときに振り返る。我々は戦場にいる。一心不乱に今日のゲーム、勝利を積み上げる」と言った。19戦19通りの打順を組む中、岡本だけは不動だ。指揮官の印象を聞かれた24歳も「動くところが凄く…。僕が言うことではないので…」と考え込み、結局「4連敗していたので勝てて良かった」と切り返した。恩師と4番が常勝軍団の歴史をつなぐ。 (神田 佑)

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