オリ榊原、憧れ巨人相手に熱投 10試合連続QS達成も笑顔なし「悔しい」

[ 2019年6月20日 05:30 ]

交流戦   オリックス4―3巨人 ( 2019年6月19日    東京D )

6回、ピンチを切り抜けた榊原はガッツポーズ (撮影・西川祐介)
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 オリックス・榊原の顔に充実感はなかった。「なんて言って良いか分からない」。そう言って、視線を上に向けた。勝利を呼ぶ熱投。10試合連続のクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)達成――。どの言葉も受け入れられなかった。

 千葉出身で幼少期はG党だ。小学校の卒業式、各自が夢を発表する場で「巨人にドラフト1位で入って、プロ野球選手になる」と公言した。そんなあこがれの相手に6回まで岡本のソロ弾のみ。だが7回に暗転した。

 無死一塁。代打で登場したのは「格好いいなとしか、思わなかった」という最もあこがれた選手の阿部だ。「鳥肌が立ちました」と震えた勝負は、2球目の147キロ直球を強振され「最初は(スタンドまで)行ったと思った」。だが、球の威力に押された打球は右飛となった。

 中学3年のとき、阿部が来店していると聞き、地元のお好み焼き屋に駆けつけてあいさつし、「頑張れよ」と激励された。そして6年後。実は2週間ほど前に、知人を介して阿部が「榊原の巨人戦登板を楽しみにしている」とメッセージを送ってきた。覚えていてくれたことに鳥肌が立った。真っ向勝負で恩返しできたが、その直後だ。元同僚の中島に奈落の底に突き落とされた。初球、外角要求が甘く入った直球を右中間席へ運ばれる同点2ラン。「失投でした」とうなだれ、マウンドを下りた。1球で天国から地獄へ落ちた。

 6回1/3を3失点。これで10試合連続QS達成となり、千賀、今永に次ぐ快挙達成だ。先発投手として誇れる記録だが、最後まで笑顔はなかった。「悔しい。あの回は投げきりたかった。投げてくれた比嘉さんに申し訳ない」。悔しさが、榊原をまた成長させてくれる。(鶴崎 唯史)

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