“智弁対決”は智弁学園に軍配 17年前のリベンジ 智弁和歌山は5点リード守れず

[ 2019年5月25日 12:46 ]

春季近畿地区高校野球大会1回戦   智弁学園9―7智弁和歌山 ( 2019年5月25日    佐藤薬品スタジアム )

<智弁学園・智弁和歌山>試合前に整列し一礼後、試合に向け備える両校の選手(撮影・亀井 直樹)
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 注目の“智弁対決”は智弁学園(奈良)に軍配が上がった。2―6の6回無死満塁、4番・吉村誠人内野手(3年)の右中間満塁本塁打で同点。7回2死二塁、主将の坂下翔馬内野手(3年)の左前二塁打で勝ち越した。智弁和歌山は最大5点のリードを守り切ることができなかった。両者が公式戦で対戦するのは02年夏の甲子園大会3回戦以来。当時は智弁和歌山に3―7で敗れたが、17年前のリベンジを果たした形となった。

 緑あふれる橿原公苑内に位置する野球場が試合前から熱気を帯びた。奈良県高野連の市原定典専務理事(53)によると、6時30分の時点で券売所前には約100人の行列ができており、徹夜組もいたという。約3500席の内野席は観客であふれ、芝生の外野席も多数の観客で埋まった。2013年にも春季近畿大会を同球場で行ったが「6年前は、ここまでだった記憶がありません」と同専務理事。「注目して頂いてありがたいのですが、設備や(収容)人数に限りがありますので…」と申し訳なさそうに話し、忙しく対応にあたった。

 兄弟校だけにユニホームの違いには気付きにくい。胸の「智辯」の文字は奈良の方が幅が狭く、和歌山の方が横にやや大きい。左袖の校章も桔梗のマークに「高」と記す奈良に対し、和歌山は一本線。ユニホームのカラーは奈良がアイボリーで和歌山がホワイトと微妙に異なる。試合前の打ち合わせの際、関係者から違いを問われた智弁学園・小坂将商監督(41)は「線の細さが違うんです」と説明。お互いに母校のユニホームにプライドを持って試合に臨んだ。

 兄弟対決を制した智弁学園が準決勝に進出。12年ぶり4度目の春の近畿王者へと弾みをつけた。

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