【関西大学野球の新星】近大・小寺智也投手(龍谷大平安)“メモリアル”での財産胸に視線はさらに上へ

[ 2019年3月16日 10:00 ]

昨夏の甲子園では大きな〝財産〟を手にした近大・小寺。恩師の教えを胸にさらに上の世界を目指す
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 今まで感じたことのない重圧に全身で耐え切った。

 「普段、緊張するタイプではないですが、あの試合だけは…」

 勝利を宿命付けられて上がったマウンドでの出来事は昨日のことのように脳裏によみがえる。近大に進学した小寺智也投手は笑顔で、暑かった〝あの夏〟を振り返った。

 昨年、母校・龍谷大平安はメモリアルな夏を迎えていた。「第100回全国高校野球選手権記念大会」での甲子園通算100勝をかけた初戦・鳥取城北戦の先発マウンドに小寺は立っていた。

 「雰囲気というか、空気が重かったです。絶対に負けられないと思っていました」

 普段とは違う球場の雰囲気の中、集中力を研ぎ澄ませた。安打を浴びながらも要所を締め、スコアボードに「0」を並べる。2―0の7回に同点を許してマウンドを降りたが、サヨナラ勝ちにつなげる力投だった。

 2回戦の八戸学院光星戦は1失点完投。3回戦・日大三戦も敗れはしたが、4失点で完投した。甲子園大会全体を振り返り「コントロールには自信があるのですが、四球が多くて…」と納得の行く投球はできなかったが「楽しかったし、負けていても歓声をもらったり、いい経験ができました」と何ものにも代え難い財産を得た。

 新たなスタートを切った今、恩師の言葉が支えとなっている。

 「柔軟しろとばかり言われていました」

 龍谷大平安・原田英彦監督に常に言われ続けてきた。「目標はチームとしては全国制覇ですが、個人としては155キロを投げないと上の世界では通用しないと思います」。球速アップのために、苦手だった柔軟性を高めるトレーニングにも取り組み始めた。卒業式後に野球部員で集まった際、監督からは直筆の言葉が記された記念ボールをもらった。実家で大切に保管してある宝物だ。

 同級生には甲子園でも活躍したメンバーが並ぶ。投手では大石晨慈(近大付)、森本昂佑(大阪桐蔭)、打者では梶田蓮(三重)、竹谷理央(星稜)、谷口嘉紀(神戸国際大付)など投打とも層が厚い。「どんなメンバーかなと思っていたら、見たことある選手ばかりでした。レベルが高いと思います。でも関西に残って、レベルの高いところでやりたいと思っていたので」と自信の笑みを見せる。

 その笑顔は平成の怪物・松坂大輔(中日)に似ていると良く言われる。06年6月9日。6歳の小寺少年は甲子園球場で松坂が本塁打を放った阪神戦を生観戦していた。高校での経験を土台に大学で怪物級に成長し、さらに上の世界を目指す。

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