日本新薬がV!榎田弟・宏樹、8回零封で3年ぶり2度目MVP

[ 2019年3月16日 05:30 ]

第74回全国社会人野球東京スポニチ大会最終日   日本新薬4―0東芝 ( 2019年3月15日    神宮 )

力投する日本新薬先発・榎田(撮影・郡司 修)
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 準決勝、決勝が15日、行われ、日本新薬が3年ぶり2度目の優勝を飾った。東芝との決勝は、榎田宏樹投手(30)が8回3安打無失点に抑え、3年前に続いて2度目の最高殊勲選手賞を獲得した。優勝した日本新薬は、今秋の日本選手権大会出場権を獲得した。

 柔よく剛を制す。榎田は剛腕の東芝先発・宮川とは全く違うスタイルで対抗した。この日最速152キロを記録した相手に対して、30歳左腕は130キロ台の速球と変化球で打たせて取り、8回を3安打無失点、わずか98球で優勝に導いた。

 「1点取られたら負けのつもりでした。僕が頑張っても140キロ出るかどうか。うらやましいと思いながら、逆に冷静に投げられた。ヒットを打たれてもゼロに抑えればいい」

 淡々と投げ抜き、最後は守護神の岩本に任せた。マウンド付近の胴上げはベンチから飛び出して参加した。

 17年夏の都市対抗終了後、激しい腹痛に見舞われた。過去にも「過敏性腸症候群」の手術を受けたが、違う痛みだった。診断は「クローン病」。小腸や大腸などに原因不明の炎症や潰瘍ができる難病で1カ月近く入院した。現在も2カ月に1回、3~4時間の点滴治療を受け、食事は脂分など消化しにくいものは避けている。「病気になって、目標をキッチリ決めるのではなく、楽しく野球ができている。点滴のおかげでプレーできることに感謝しています」と穏やかに話した。

 12日の予選リーグ、NTT東日本戦での5回1失点に続き、大会2試合目の登板で、3年前の初優勝時以来となるMVP獲得。首脳陣に体調を考慮されながらの起用だったが「今の方がスピードが出ているんじゃないですか。(投球術など)全ての面で高いと思う」と笑った。

 昨年阪神から西武へトレード移籍し11勝を挙げてリーグ優勝に貢献した西武・榎田の弟は「兄とは年末年始に会って以来、連絡も取ってません。新聞に出れば知ってもらえると思う。僕は元気だってね」と笑った。

 チームはあす17日から6年連続の都市対抗出場に向けて始動する。「予選から勝利に貢献したい」と話す左腕は「月曜日(18日)に点滴を受けるんです。本当は明日(16日)でしたけど、遅らせてもらいました」と言った。チームのために榎田は腕を振る。 (伊藤 幸男)

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