水谷&美誠の“みまじゅん”ペア 新種目混合ダブルス金王手!12歳差も敬語無用息ぴったり

[ 2021年7月26日 05:30 ]

東京五輪3日目 卓球混合ダブルス準決勝 ( 2021年7月25日    東京体育館 )

決勝進出を決め喜ぶ伊藤・水谷ペア(AP)
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 卓球の新種目・混合ダブルスの準々決勝と準決勝が25日に東京体育館であり、日本の水谷隼(32=木下グループ)・伊藤美誠(20=スターツ)組は、準決勝で台湾の林昀儒(りん・いんじゅ)(19)・鄭怡静(てい・いせい)(29)組に4―1で勝ち、26日の決勝へ進んだ。金メダルを懸け、中国の最強ペア、許昕(きょ・きん)(31)・劉詩ブン(りゅう・しぶん)(30)組と対戦する。

 不思議な巡り合わせだ。静岡県磐田市の同じ卓球クラブ出身の2人が、東京五輪で採用された混合ダブルスでメダルを確定させた。

 準決勝は強敵の台湾ペア。並んで迎えた第3ゲーム、9―9。男子世界6位の林の強打を、女子の伊藤が何度も返す。20球続いたラリーの最後も伊藤が打ち返した。11―9で奪い、勢いが付いた。

 伊藤は「やりたい放題やって、自分たちらしいプレーができた。楽しかったです」と満面の笑みを浮かべた。

 準々決勝は死闘だった。ドイツペアとの最終ゲーム、6―10から7度のマッチポイントをしのぎ、逆転勝ちした。水谷が神がかったプレーを連発した。

 水谷の両親が卓球クラブを設立し「みまじゅん」の物語が始まった。中学から県外に出た水谷は、帰郷するたびに卓球仲間のたまり場だった伊藤家に寄ってから、徒歩10分ほどの実家に帰った。一緒に遊び、年越しを一緒にした年もあった。

 敬語無用の2人が、真剣に手を取り合ったのは、この3年のこと。初めて卓球選手として相手を意識した。意外な一面が見えた

 伊藤「強い選手の印象が強いけど、できることとできないことがはっきりしている」

 水谷「彼女はリスクを負って攻める。自分とは真逆。どう返球すれば彼女が打ちやすいか考えています」

 今は立場が逆転。コート外でも、妹分の伊藤が「もうちょっと練習しなよ」とハッパを掛ける。息はピッタリで、19年7月のコンビ結成後、国際大会11戦2勝、準優勝5回。金メダルをつかんだ時、物語が完結する。

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2021年7月26日のニュース