スケボー解説の瀬尻稜 メダルラッシュで「世界に日本の強さが証明された」「スケボーのイメージ変わる」

[ 2021年7月26日 15:20 ]

東京五輪4日目 スケートボード女子ストリート決勝 ( 2021年7月26日    有明アーバンスポーツパーク )

トリックを決めガッツポーズを見せる西矢(撮影・会津 智海)
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 スケートボード女子ストリートの西矢椛(13=ムラサキスポーツ)が金メダルを獲得した。13歳10カ月のメダル獲得は1992年バルセロナ大会競泳女子200メートル平泳ぎで優勝した岩崎恭子の14歳6日を抜き、日本史上最年少の五輪メダリストとなった。

 また、中山楓奈(16=ムラサキスポーツ)も14・49点で銅メダルを獲得した。西村碧莉(19=木下グループ)は6・92点で8位だった。

 NHKの中継で解説を担当したプロボーダー瀬尻稜(24)は西矢金、中山銅を含めた今大会のストリート競技を振り返り、「感動しましたね。本当に獲っちゃうんっすね。日本のレベルの高さは世界に伝わったと思うし、日本人、本当にメンタル強いなって思いましたね。ここって言うときに、ちゃんとのってくる。そのメンタルが日本人の強さなのかな」と感想を語った。2人は10代。「10代の子達は学校終わって遊びもせずスケボーばっかしている。そういうスケボー人生送って。だからメダルを獲れたっていうのは彼女たちの人生も変わるだろうし、本当にいい瞬間でしたね」としみじみと語った。

 メダルに届かなかった西村についても、「日本の女子のシーンを引っ張ってきて、世界の大会にも1人で臨んで優勝したり。そういう背中を見て下の子たちが育ったのは間違いないと思うので、今回の結果はメダルは獲れなかったっすけど、本当に碧莉にも賛辞を送りたいです」と話した。

 スケートボードが話題になったことについて、「今までのスケボーって、ちょっと不良のイメージとか、街でやってて迷惑なイメージとかあったと思うんですけど、これで変わると思いますけどね」と語った。楽しみが根底にあるストリートの文化についても「そういった良さにも皆さんが気づいていってくれたらいいなと思います」と語った。「いろんな環境がここから変わると思います。スケーターとして楽しみです」と続けた。

 瀬尻は最後に「いやもう、そうっすね。改めて日本のスケートシーンのレベルが上がって、こうやって世界に日本の強さが証明されたことは本当に凄かったなって思いますし」と総括。「もちろんメダルを獲った2人、(男子金メダルの堀米)雄斗も含めて3人はそうですし。今回出場した合計6人。そしてこのスケートのコンテストに出場した全員に本当にお疲れ様と言いたいっすね」と労った。「きっといろんな思いでここまでスケボーしてきて。去年も1年伸びちゃって、この1年いろんな思いがあったと思うので。お疲れさまでした、と思います」と話した。

 競技中は、西矢が4回目のベストトリックでビッグスピンを決めると「イエ~」と感嘆。「この技ランでも小さなレールを外してなくて、きっちり決めてきましたね。これは結構出るんじゃないですかね」と解説。言葉通り、4・66の高得点でトップに立ち、「オーッ、イエ~」と喜んだ。続けて中山が4回目を決めると、「おーっ、ヤベえ、熱い」「メチャメチャ完璧でしたね」などと興奮。「ピンポイントでトラックかけて、思いっきりレールの上に体重しっかりのせに行って、着地もぶれずに完璧っていう」と説明した。

 瀬尻は前日25日のスケートボード男子ストリートでも解説を行い、「鬼ヤバ」「ハンパない」などと連呼するファンキーな解説で盛り上げ、新種目の魅力をお茶の間に広めた。選手たちのトリックを「ビタビタにハマっている」など独特の言い回しで称えつつ、技術的なポイントは丁寧に説明。その反響はすさまじく、ネット上では「いいっスねぇ→7~7・5点、ヤバイっす→8~8・5点」など語録がまとめられるほど話題となった。この日の表彰式では感動の言葉で全選手の健闘を称えた。

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2021年7月26日のニュース