桃田 33分のストレート粉砕 万感の初舞台で好スタート「まず周りの方々に感謝したい」

[ 2021年7月26日 05:30 ]

東京五輪第3日 バドミントン第2日 ( 2021年7月25日    武蔵野の森総合スポーツプラザ )

男子シングルス1次リーグで米国選手に勝利した桃田賢斗
Photo By 共同

 33分のストレート粉砕だった。バドミントン男子シングルス1次リーグ初戦が行われ、初出場で金メダルを狙う世界ランキング1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)は同88位のラム(米国)を2―0で圧倒。第1ゲーム中盤のスマッシュでギアを入れ、第2ゲーム終盤は8連続得点で突き放した。「いろんなことがあったんですけど、たくさんの方にサポートしていただいた。まず周りの方々に感謝したい」と語った。

 やっと憧れの舞台に立った。5年前の16年、違法賭博問題でリオ五輪出場を棒に振った。当時は罪悪感で五輪の結果すら確認できなかった。心身ともに鍛え、迎える勝負のコート。淡々と準備を進める中でも自然と力が入る。「オリンピックってどんな大会なんだろう。メダルを獲ったらどんな感じなんだろう」。最近は、そう周囲に語ることが増え、はやる気持ちを抑えていた。

 23日の開会式では五輪旗を運ぶ大役を務めた。「今日の試合前よりも全然、行進の方が緊張した。あの緊張感を味わえた」。五輪モードに切り替わり、27日の第2戦は韓国選手と対戦する。取材エリアで「誰が金メダルを獲るか」と問われた桃田は笑った。「遠慮して金メダルを獲る選手はいないので、僕だと思います」。あくまで強気に頂を目指す。

 ▽桃田の16年 世界ランキングを自己最高の2位に更新した4月7日、過去に違法カジノ店で賭博をしていたことが判明。日本協会は緊急理事会を開き、桃田を日本代表選手から外し、無期限の出場停止処分を決定。金メダル獲得が期待されたリオ五輪出場は消滅した。NTT東日本からは30日間の出勤停止処分を受けた。

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