カヌーのハネタク、完全燃焼の10位 2大会連続のメダル逃すも、決勝進出で第一人者の意地見せた

[ 2021年7月26日 16:22 ]

東京五輪第4日 カヌー スラローム男子カナディアンシングル決勝 ( 2021年7月26日    海の森水上競技場 )

<東京五輪 カヌー スラローム男子カナディアンシングル決勝>惜しくも2大会連続のメダルを逃した羽根田卓也(撮影・北條 貴史)
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 カヌーのスラローム男子カナディアンシングル決勝で羽根田卓也(34=ミキハウス)は10位に終わり、銅メダルだった16年リオ五輪に続く2大会連続のメダルを逃した。

 ベテランは最後の最後まで奮闘した。10位とギリギリで準決勝を通過し、迎えたファイナル。14位の08年北京、7位だった12年ロンドン、カヌー競技で日本初メダルとなった前回16年リオデジャネイロ、今回と4度の五輪を知る「経験値」で対抗したものの、10人中10位と世界トップの壁は厚かった。

 リオ後は、「現状維持は後退」という思いのもと、試行錯誤を繰り返しながらレベルアップを図ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛期間中は常に新しいトレーニングを取り入れ、パドルに見立てた木の棒にヨーヨーのような重りを吊して下半身を鍛えるユニークな練習方法をSNS上で公開。さらに、自宅の浴室と見られる場所で浴槽に水を張った状態でパドルをこぐ様子や、鉢植えやブロックを使用した筋トレ動画を公開して話題にもなった。

 技術面では、座る位置やベルトの締め方などをミリ単位で追求。今月19日に東京・晴海の選手村に入村して気持ちを高め、20~23日の公式練習で水流の特徴をつかむなど、余念がなかったものの、表彰台には及ばなかった。

 ▽カヌー・スラローム男子カナディアンシングル 片側に水かきのついたパドルを使って変化に富んだ流れのある河川を下り、速さとゲートを通過する技術を競う。緑のゲートは上流から下流に、赤のゲートは下流から上流に向かって通過する。ゲートを通過できなかったら1ゲートにつき50点、ゲートに接触したら2点の減点が科せられ、1点=1秒でゴールタイムに加算される。予選は2回行い成績の良い方を採用し、準決勝以降は1回だけ行う。

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