大野将平 準決勝快勝でメダル確定 決勝は通過点 さあ、日本柔道7人目の五輪連覇へ

[ 2021年7月26日 18:31 ]

東京五輪第4日 柔道男子73キロ級 ( 2021年7月26日    日本武道館 )

柔道男子73キロ級 初戦の2回戦でルーマニア選手(上)に一本勝ちした大野将平  (AP)
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 柔道男子73キロ級の大野将平(29=旭化成)が、準決勝でツェンドチル(モンゴル)を破り、決勝へ進出。銀メダル以上が確定した。16年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得し、今回の柔道代表では唯一五輪2連覇に挑戦できる立場。柔道の日本代表で五輪連覇を果たせば、斉藤仁、野村忠宏(3連覇)、谷(田村)亮子、内柴正人、谷本歩実、上野雅恵に次ぐ7人目の快挙で、あと1つに迫った。

 準決勝は今大会、初めての延長戦に突入した。ツェンドチルは大野を警戒して、なかなか組み合えなかったが、それでも4分53秒に大野が小外掛で技ありを奪い、決着。相手に何もさせないほど、力の差を見せた。

 終始、落ち着いていた。初戦となった2回戦はライク(ルーマニア)から1分39秒で内股を決めて、一本勝ち。さらに3回戦でもチログル(トルコ)に対して冷静に寝技に持ち込み、2分52秒に横四方固で一本勝ちとなった。

 準々決勝でも、リオ五輪銀メダルで第1シードのオルジョフ(アゼルバイジャン)に対して落ち着いた試合運び。2分6秒に内股で技ありを奪うと、3分11秒にも小内刈で技ありを奪い、合わせ技の一本勝ち。余裕すら感じる横綱相撲だった。

 不安要素もあった。出場予定だった3月のGSタシケント大会を、左大腿部筋損傷のため回避。実戦は昨年2月のGSデュッセルドルフ(ドイツ)大会が最後で、1年5カ月のブランクを経てのぶっつけ本番だった。そんな壁も、絶対的王者の大野の前では、関係なかった。

 ◆大野将平(おおの・しょうへい)1992年(平4)2月3日生まれ、山口市出身の28歳。7歳で競技を始め、中学から柔道私塾・講道学舎に入門。世田谷学園―天理大。13、15年の世界選手権を制し、16年リオ五輪で金メダル獲得。17年は一時競技を離れ、本格復帰した18年はアジア大会優勝。19年の世界選手権は初戦から6試合オール一本勝ちで4年ぶりに制覇。旭化成所属。得意技は大外刈り、内股。右組み。1メートル70。

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