多様性と調和の象徴へ 八村、入場行進の旗手全う「ついにこの場所に来た」

[ 2021年7月24日 05:30 ]

入場する八村(中央)ら日本の選手たち
Photo By 代表撮影

 第32回夏季五輪東京大会は23日夜、無観客の国立競技場(東京都新宿区)で開会式が行われた。新型コロナウイルスの影響で史上初の1年延期となった大会は東京が緊急事態宣言下にある中で始まった。1964年東京大会以来、57年ぶり2度目の日本での夏季五輪には不参加の北朝鮮を除く205カ国・地域と難民選手団を合わせ約1万1000人の選手が参加する。開会式には選手、役員約6000人、大会関係者は900人程度が参加し、日本選手団は史上最多の選手583人で、開催国として最後に入場した。8月8日までの17日間で、史上最多の33競技、339種目を実施する。

 無観客のスタジアムで、白いジャケットに赤いパンツ姿の男子旗手、八村塁(23=ウィザーズ)が悠々と日の丸を掲げた。入場行進の大トリで登場した日本選手団155人の先頭で入場。行進途中で身長50センチ差もある女子旗手の須崎優衣(22=早大)からポールを受け取り大役を果たした。

 日本人の母とベナン人の父を持ち、米国でプレー。東京五輪の基本コンセプト「多様性と調和」を象徴する存在は「多くの意味を持つ五輪。パンデミックでタフな1年だったが、私たちはついにこの場所に来た。日本を代表できて、うれしい」と力を込めた。

 小学生時代は野球チームに所属し、捕手で4番。陸上100メートル走で富山県大会を制した実績もあり、一時は空手も習った。スポーツ万能で校内のヒーローだったが、他校の児童からは肌の色をからかわれた経験もある。少年時代は「周囲が自分を見る目は違った」と感じていたが、NBAや五輪で黒人選手が活躍する姿に勇気づけられた。「五輪出場はNBAと同じぐらいの夢だった」。日本人史上初の1巡目指名を受けた19年6月のNBAドラフトに続き、もう一つの夢をかなえた。

 バスケットボール男子は1次リーグでスペイン(世界ランク2位)、アルゼンチン(同4位)、スロベニア(同16位)と同組。76年モントリオール五輪以来の出場となる日本(同42位)にとっては格上ばかりだ。八村は「まずは1勝できるように。日本の強さを世界に出してメダルを獲れたらいいと思う」と目標を掲げる。日の丸の重みをかみしめながら、少年時代から憧れてきた舞台に立つ。

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