高藤が“プロ付き人”伊丹直喜さんと歩んだ金への1813日 2人とも周りをあきれさせるほどの柔道マニア

[ 2021年7月24日 22:19 ]

東京五輪2日目 柔道男子60キロ級 ( 2021年7月24日    日本武道館 )

<柔道男子60キロ級決勝>金メダルを獲得し抱き合い涙する高藤(右)(撮影・会津 智海)
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 高藤には「妻よりも長い時間を過ごしている」人物がいる。「付き人」と呼ばれるサポート役で、中高大と1学年先輩だった伊丹直喜さん(28)だ。5年前のリオ五輪で銅メダルを獲得した翌日から、二人三脚で1813日間を歩んできた。

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 リオ五輪のメダルセレモニー直前、目の前の高藤は「すみませんでした」と言葉を発して泣き崩れた。場所は着替えるために入ったバリアフリーのトイレ。直前まで気丈に取材対応していた世界3位の男が、2人きりになると嗚咽(おえつ)した。「銅メダルは凄いこと。でも彼が目指してきたものではないので、おめでとうではない。かける言葉がなく、無力さを感じた」。翌日、ラインで改めて「東京までお願いします」と打診され、覚悟を固めた。

 出会いは別々の道場に通っていた小学生の時。やがて東海大相模中に1年遅れで入ってきた高藤と「2人とも特別、小さかったから」という理由でペアを組み、毎日稽古した。互いに周りをあきれさせるほどの柔道マニア。国際大会があれば特に示し合わさなくてもライブで視聴し、翌日には技術論に花を咲かせる。伊丹さんはさらに審判の傾向なども読み解き、試合時に伝えることで支えてきた。

 出会いから20年近く。2年前からはパーク24に契約社員として入社し、仕事として高藤をサポートする“プロ付き人”になった。時には「衝突もある。でも勝たせるために僕はいる。耳が痛いことも伝えないといけない立場」と心を鬼にすることもあった。4年プラス1年を経て、リオでは届かなかった夢を2人でかなえた。

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