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執念の48センチ 春クロダイ 食い渋りの中引き抜きニヤリ

[ 2026年4月3日 05:30 ]

辛抱強く当たりを待ち続けた執念の釣りで見事に48センチの大物を仕留めた前田さん
Photo By スポニチ

 【純平の磯リポート】ようやく秋田港にも春クロダイの季節がやってきた。しかし、この時季の天候はまだまだ不安定。釣果にムラがある中、苦戦も予想されたが、仲間が執念の釣りで大物をゲットした。 (スポニチAPC・小林 純平)

 2月から釣れ始めていた秋田港内だが、3月に入ると寒気が居座り、釣果は落ちているという。秋田市の前田雅人さん(52=会社員)は週末ごとにチャレンジしているものの、まだクロダイに出合えておらず、今日こそはと気合十分である。

 この日のまき餌は、マルキユーの「ナンバー湾チヌ2」と「チヌパワースペシャルMP」にオキアミ1キロを配合したもの。付け餌は「くわせオキアミ食い込みイエロー」を持参。この餌の特長は、ハリに刺し込んで仕掛けを強く振り込んでも、外れることはなく形崩れもないようだ。

 釣り場は水深が1・5~2メートルぐらいの超浅場。筆者はウキフカセ釣り。前田さんは00号ウキでの沈め釣りで、仕掛けは遠投ポイントまで振り込んでいる。

 早朝から入座している人にまだ釣果はないという。時季的には水温は下がり、餌取りもいない状況が予想される。クロダイが釣れたとしても数は期待できないようだ。

 仕掛けの投入を繰り返しているものの、潮は動かず。当然、ウキに変化はなし。それでも、辛抱強く当たりを待ち続ける。時たま吹く北西の風が冷たく、まさしく寒さをしのぎ、忍耐の釣りである。数時間経過した頃になって諦めたのか、ちらほらと帰る人がでてきたが、前田さんは気にするそぶりも見せずに攻め続けている。

 昼近くになって、風も収まり気温も上昇し、暖かくなってきた頃、前田さんに待望の当たりが出始めた。沈め釣りなので、ラインの動きや竿先の小さな動きなどで当たりを見極めているが、微妙な変化で合わせても、なかなか魚がハリ掛かりしないという。

 魚の気配を感じた前田さんは、まき餌をポイントに集中。すると、待つこと数分、いきなり竿先が一気に曲げられ、ロッドが湾曲を描いた。

 とうとう捉えたクロダイの当たり。ヒットポイントは30メートルぐらいの沖めだが、浅場のため、相手は左右に力強く移動。対する前田さんはチヌ竿0号の軟竿を巧みに操作。慎重にリーリングを繰り返して引き寄せてくる。

 そして、海面に姿を現したクロダイ。これはデカイ!見た目は50センチを超える大物。足元まで寄せても数回の突っ込みを見せたものの、一発タモ入れに成功した。まさに、執念で仕留めた春クロダイ。48センチの堂々たるきれいな魚体であった。

 食い渋りの中から引き抜いた貴重な一匹を持ち上げる前田さん。いつものニヤリとした笑顔が誇らしげに見える。例年になく大雪に見舞われた秋田港だが、間もなくクロダイの本番を迎える。楽しみはこれからだ。 (マルキユーフィールドテスター)

 ▼釣況 秋田・さざなみ釣具店=(電)018(857)3373。

 【コラム 潮どまり】《救い、掬った“すくいの神”》僕は“すくいの神”である。

 かつて3年ほど静岡に赴任したことがある。三保松原沖は優秀な釣りポイントだ。マダイ、ワラサがメイン。海までは近い。これ幸いと竿を担いで釣り人となる。

 ある日、船長が僕の隣に座り竿を出した。たちまち30センチほどのマダイを上げてみせた。ところがこちとらには何の音沙汰もない。それでもやっと昼過ぎに当たり。強烈に走る。ワラサだ。ところが斜め後ろの人とオマツリ。「緩めて」。声をかける間もなく仕掛けも気持ちもプッツン。しょげる僕に船長は「いけすのを持っていきな」。

 しばらくしてまた船長の竿が曲がった。「大きい。タモ頼むわ」。身構えた先に40センチ級が顔を出した。と、その瞬間、ハリが外れた。身をひるがえそうとするやっこさんをかろうじてタモを投げ出すようにして掬(すく)い取ったんだ。すると「こっちのにしな」。船長からご褒美の一言。

 かつて僕のアドバイザーH氏が掛けたワラサがサメに追われているのを、パクリとやられる寸前にタモに収めサメに歯ぎしりさせたことをこのコラムで書いたでしょ。あの時は救い、静岡では掬った“すくいの神”。意味分かるよね。

 釣り人としては、じくじたるものがあるが…。(スポニチAPC・町田 孟)

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