あぶない刑事 舘ひろし&柴田恭兵「あぶないライバル関係」だった過去激白 今では奇跡のタッグへ

[ 2024年5月24日 05:00 ]

インタビューで笑顔を見せる舘ひろし(左)と柴田恭兵(撮影・島崎忠彦)
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 俳優の舘ひろし(74)と柴田恭兵(72)が主演を務める映画「帰ってきた あぶない刑事」(監督原廣利)がきょう24日に公開初日を迎える。1986年10月に第1作のドラマが放送されて以来、型破りな刑事タカ&ユージの活躍を描き、38年続く人気シリーズ。合わせて146歳となった2人に名コンビ誕生秘話と今作へ込めた思いを聞いた。(鈴木 美香)

 写真撮影の時。舘と柴田はカメラに向かって肩を組んだり、寄り添ったり、銃を持つ構えを取ったりしながら「これは100回ぐらいやったかな?」「これは初めてだよ」と声を出し、楽しげにポーズを繰り出した。息ピッタリのその様子は、劇中のタカとユージが飛び出してきたかのようだ。

 柴田「別に役作りをしなくても、舘さんはタカなんです。僕は舘さんと会えばユージになっちゃう」

 舘「初日に“おはよう”って言った時からタカとユージです」

 2016年1月公開の映画「さらば あぶない刑事」以来、8年ぶりのシリーズ新作となった「帰ってきた あぶない刑事」。ここでも昭和、平成、令和の3時代をともに駆け抜けた2人が大暴れ。作品の世界観を支える軽妙な掛け合いとアクションで、38年の年月をともに重ねた名コンビぶりを存分に発揮している。

 舘「前作で“さらば”と言っておいて詐欺みたいだけど、また恭サマとやれるのがうれしかった」

 柴田「今回、アクションシーンを撮り終わると、2人とも肩でゼーゼー息をしていたし、筋肉痛だし大変だったけど、同世代の人に伝わるように頑張りました(笑い)」

 お互いの話を聞く時の笑顔に信頼の深さがあふれる。だが、シリーズ開始当初の1986年は静かなぶつかり合いもあった。舘は「西部警察」シリーズでその渋さが人気を博し、柴田は日本テレビ「俺たちは天使だ!」などのスタイリッシュな演技による色気がお茶の間の心を捉えていた。同世代のダンディーとセクシーを代名詞とする2人には溝があった。

 舘「最初はこの人、変な芝居をするなあって思っていた。僕は石原プロで育って、割と重い芝居をやっていたから。だけど、よく考えてみたら、スタイリッシュな芝居に対しては嫉妬があった。それに気付いてから、これが格好いいんだとリスペクトできるようになった」

 柴田「もちろんライバルみたいな思いはあった。アドリブを振ると舘さんが戸惑って、振るなよって感じもあって。だけど、そんな戸惑う舘さんがとてもチャーミングで、これが素敵だなって思った。それで、たくさんアドリブを出していくうちに(仲村)トオル君とベンガルさんたちもアドリブをボンボン出してきて、皆でああしよう、こうしようと話し合う現場になった」

 当初は一触即発の緊張感ある“あぶないライバル”関係。だからこそ相手をじっくり観察した結果、その魅力に気付き、尊敬し合った。唯一無二の作品が誕生した。

 舘「僕らが一緒にできたのは奇跡だった」

 柴田「歯車がガチッてはまって、もう最強コンビだなって」
 今後もタッグは続くのか。

 舘「本を作るのに2年。撮るのにまた1年かかったらもう80歳近い。体力が持たないよ。たぶん」

 柴田「いくら舞台が老人ホームでもちょっと難しいかな」

 続編には後ろ向きな2人だが“奇跡”を期待したい。

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