陸自ヘリ事故 難易度高い引き揚げ作業 専門家「上げる時の難しさは船よりヘリの方が大きい」

[ 2023年4月14日 15:29 ]

東京・赤坂のTBS
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 長岡技術科学大学院教授で水難学会の斎藤秀俊会長が14日、TBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後1・55)にリモートで出演し、沖縄県の宮古島付近で陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明となった事故について解説した。

 10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリは今月6日午後、宮古島と伊良部島の間で消息を絶った。政府関係者への取材では、13日夜には伊良部島の北東の海域で、機体の主要部分とみられる物体が見つかった。水中カメラの映像では、付近の海中から人らしい姿も映っていたという。番組では、ダイバーが深海まで潛る「飽和潜水」が現場海域で始まったことを速報で伝えた。

 昨年3月には知床沖で観光船が沈没する事故が起き、同じように飽和潜水による引き上げ作業が行われた。斎藤会長によると、船とヘリの引き上げ作業では、難易度に大きな違いがあるという。「船はたいてい形をとどめていて、引き上げれば問題なく上がるんですけど、今回のヘリコプターの場合は、情報によるとだいぶ破損している。ヘリの機体そのものが軽い金属で、しかも比較的薄いですから、ちょっとした水圧の違いとか、海流によって、破損がさらに大きくなる可能性もある」と懸念。「そういったことから、上げる時の難しさは船よりヘリの方が大きい」と解説した。

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2023年4月14日のニュース