【芸人イチオシ】ストレッチーズ、コンビ名が呼んだ異種格闘技戦「淘汰されてしまう…一番売れたい」

[ 2023年2月9日 09:00 ]

ストレッチーズの福島敏貴(左)、高木貫太
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 ネクストブレイク芸人として期待されている「ストレッチーズ」。正統派のしゃべくり漫才を武器に、東京の若手ライブシーンをけん引している。そんな彼らが実は、コンビ名にまつわる悩みを抱えている。

 ツッコミの高木貫太(31)とボケの福島敏貴(30)は高校の同級生でともに慶応大出身。しかも、お互い同じお笑いサークルで、福島は半年遅れで入会した。当時、すでに別の友人とコンビを組んでいた高木は、そちらが本命だったものの、1人ぼっちの友人を見かねて“二股”でコンビを結成。軽い学生ノリで「お遊び用」としてスタートしたのが、悲劇の始まりだった。

 熱意もなかった高木は、コンビ名を丸投げに。そこで福島が適当に「ストレッチーズ」と名付けたことが、ここまで影響を及ぼしている。高木は「まさかストレッチーズで生涯闘うことになるとは思わなかった」とこぼす。取材で名前の由来を聞かれても、無意味なだけに理由はなし。思い入れがないことに加えて、そこに別次元のライバルも出現した。

 1つ目は、エクササイズのマットで、2つ目はディアゴスティーニ・ジャパンが発売している自由に形を変えられるおもちゃだ。どちらも名前が「ストレッチーズ」という。

 2人は、ライバルを視察すべく、まずはエクササイズを体験しに行った。インストラクターに同じ名前でお笑いをやっていることを告げたが、ライバル視されることもなく、仲間意識を持たれることもなく、微妙な空気に。コンビ揃って愛想笑いを浮かべるしかなかった。

 おもちゃに至っては、さらに残念なお知らせとなった。野獣をモチーフにした、引っ張ると手足が伸びるユニークな生物のおもちゃは、2人の活動開始よりも後に発売。福島がおもちゃを購入し、ディアゴスティーニの公式ツイッターに投稿したところ、先方から「ストレッチーズさんという芸人さんがいることは会議で上がりました。応援しています」とのメッセージが届いた。名前が被っても、構わずに「ストレッチーズ」を採用したようで、2人はこれを宣戦布告と受け取っている。

 今のところ、三者の人気レースはデッドヒート。ツイッターでは2人がリードしているものの、インスタグラムではカラフルな布が写真映えするエクサイズマットに軍配が上がる。もちろん子供たちの間では、おもちゃが一番人気だ。

「もっと名前を浸透させないと僕らが淘汰されてしまう。ストレッチーズ界で一番売れたい。最終的に残るのは僕らです!」(高木)。改名という選択肢も一時は考えたが、生涯イチオシの「ストレッチーズ」で突っ張る所存。打倒エクササイズマット&おもちゃという異種格闘技戦。勝負の行方は、さていかに!

 ○…高木の元相方は「ひつじねいり」の細田祥平(31)。細田も高校の同級生で、ただのお笑いファンで芸人になるなど夢にも思っていなかった高木に、「芸人になる選択肢があるんだ」と思わせたのは細田だった。ひつじねいりは、昨年の大晦日に「ぐるナイおもしろ荘」に出演した注目株。高木はそれぞれが別のコンビとして活躍している現状を「エモいですね」と感慨深げに話した。

 ○…2人が「一番お世話になっている」と口をそろえるのが、M―1グランプリ王者のウエストランド・井口浩之(39)だ。同じお笑いライブに出演することが多く、テレビに引っ張りだこになっても新ネタをつくって舞台に立ち続ける姿に刺激を受けている。福島は「ツギクル芸人グランプリで優勝できたのもM―1で自己最高の成績だったのもウエストランドさんのお陰です」と感謝した。また、井口は、ストレッチーズらかわいがっている後輩芸人の記事を目を光らせてくまなくチェックしているという。この記事も師匠の目に入る可能性が高く、2人は「ウエストランド最高!井口最高!」と声を大にした。


≪ストレッチーズ 2014年結成≫
◇福島 敏貴(ふくしま・としき) 1992年3月19日生まれ、埼玉県出身の30歳。ボケ担当。趣味は酒蔵めぐり。

◇高木 貫太(たかぎ・かんた)
1991年7月24日生まれ、埼玉県出身の31歳。ツッコミ担当。趣味は麻雀。

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