騒音トラブル専門家 「騒音」でなく「煩音」…1軒の苦情から公園廃止決定の解説に、中間淳太も共感

[ 2022年12月9日 17:52 ]

MBS社屋
Photo By スポニチ

 八戸工業大学名誉教授で騒音問題総合研究所の橋本典久代表が9日、MBSテレビの報道番組「よんチャンTV」で取り上げられた長野市内の公園廃止問題に意見を寄せた。

 「子どもの声がうるさい」という1軒の苦情をきっかけに来年3月での廃止が決まった公園「青木島遊園地」。小学校や保育園に隣接し、敷地内で50人ほどの子どもが遊ぶ日もあったという。マーケティングライターの牛窪恵氏は「ご近所トラブルで一番多いのは騒音、生活音。その一方で、子どもの声は適度に聞こえれば幸福度を上げるという研究もいっぱい出てる。私もそれで、小学校の近くに住むようにしてるんです」と明かしたが、「50人はちょっと多いかもしれないですねえ…」と語った。

 同番組の取材に、橋本氏は「現代の騒音トラブルは“騒音”が原因でなく、煩わしいと感じる音“煩音”が原因」と解説した。騒音は音量が大きく耳で聞いてうるさく感じる音で、橋本氏の造語「煩音」とは、音量がさほど大きくなくても、心理状態や相手との人間関係でうるさく感じてしまう音のことだという。

 調査では、同じ音でも、好感を持っている人が出した音に比べ、好感を持っていない人が出した音を「うるさい」と感じる人数は3倍多く、「とてもうるさい」と感じる人数は10倍になるという。ジャニーズWEST・中間淳太は「めちゃくちゃ分かります!」と共感。「メンバーが楽屋でめちゃくちゃ歌うんですよ。メンバーにストレス感じてる時は“うるっさいなあ!”と思うんですけど、ストレス感じてない時は何っとも思わないです。気分の問題ってのはかなり分かります」と話した。

 この「煩音」問題の解決方法について、橋本氏は「心理的な問題なので、当事者同士でなく第三者による話し合いが必要」とし、「今回は最も安易な解決方法を取ったと思う」との見方を示した。
 

続きを表示

2022年12月9日のニュース