【鎌倉殿の13人 主な退場者】三浦義村に相談 実衣「小四郎…誰?」→超高速30秒「阿野時元の乱」

[ 2022年12月9日 06:00 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第46話。実衣の愛息・阿野時元(森優作・中央)は…(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は今月4日、第46話が放送された。「主な退場者」を振り返る。

 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。物語は、江戸幕府まで続く強固な武家政権樹立を決定づけた義時と朝廷の決戦「承久の乱」へと向かう。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑んだ。

 第46話は「将軍になった女」。3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)と公暁(寛一郎)の死により、源氏の嫡流は阿野全成(新納慎也)と実衣(宮澤エマ)の愛息・阿野時元(森優作)ただ一人となった。

 我が子を4代鎌倉殿にしたい実衣の野心を、北条義時(小栗)と三浦義村(山本耕史)が見逃さない。

 義村「すぐに次の鎌倉殿が立たないと、政が乱れる。次は時元殿に決まったと、朝廷に申し上げるんだ。そうなれば、朝廷は宣旨を下さないわけにはいかない」「手はずは、この三浦にお任せを」

 実衣「息子が鎌倉殿になった時、執権は平六殿、あなた」「小四郎…誰?」

 義村「食いついてきた。あとは時元を、挙兵に追い込むだけだ」「時元は今、父親の所領だった駿河国阿野荘に戻っている。それを、謀反人として討ち取る。いいんだな、命まで奪って」

 義時「災いの火種は放っておけば、いずれ必ず燃え上がる。公暁のようにな。鎌倉は誰にも渡さん」

 時元「私に宣旨が下る算段がついた。届いたらすぐに挙兵しろと、母上が申されておる」

 実朝暗殺(1月27日)からひと月も経たない2月22日、時元は義時が差し向けた兵に囲まれ、自害。実衣は愛息の謀反に関わったとして詮議され、幽閉が決まった。

 「阿野時元の乱」(1219年、建保7年)はオンエア上、約30秒と“超高速”。実衣の野心が悲劇を招く結果になった。鎌倉は恐ろしい。

 番組公式ツイッターによると、史書「吾妻鏡」の建保7年(1219年)2月15日の記事には「申の剋(午後3~5時)に駿河国から鎌倉に飛脚が到着し『阿野時元が去る11日に多勢を率いて、奥深い山に城郭を構えました。これは宣旨を賜って東国を支配しようと企てたものです』と報告しました」、2月22日の記事には「派遣された御家人たちが駿河国安野郡に到着し、阿野時元とその一党を討ち取りました、2月23日の記事には「酉の剋(午後5~7時)に駿河国から鎌倉に飛脚が到着し『阿野時元が自害した』と報告しました」とある。

 【鎌倉殿の13人 主な“退場者”】番組公式サイトの「登場人物」欄にあるキャラクターのうち、劇中、その最期や鎌倉を去ったことが言及された人物。カッコ内は討った人物、要因(※印は推定、遠因)(★は13人衆)

 <第1話>千鶴丸(善児)

 <第3話>源頼政(宇治の平等院で自害=三善康信の文)、以仁王(奈良へ逃げる途中に落命=三善康信の文)

 <第5話>堤信遠(北条義時、北条宗時がトドメ)、山木兼隆(※北条宗時)、工藤茂光(善児)、北条宗時(善児)

 <第7話>長狭常伴(※三浦義村)

 <第9話>江間次郎(善児)

 <第10話>大庭景親(上総広常)、佐竹義政(上総広常)

 <第11話>平清盛(病死※後白河法皇&文覚の呪い)、義円(平盛綱=平安後期の武将、高橋左衛門尉とも※源義経の教唆)、伊東祐親(善児)、伊東祐清(善児)

 <第15話>上総広常(梶原景時&善児)

 <第16話>木曽義仲(源範頼軍)、今井兼平(※源範頼軍)

 <第17話>源義高(藤内光澄)、一条忠頼(仁田忠常)、藤内光澄(源頼朝の御家人が斬首、北条義時が立ち会い)

 <第18話>安徳天皇(壇ノ浦の戦い、入水)

 <第19話>源行家(ナレ死「鎌倉方に捕まり、首をはねられるのは、これより少し後のこと」=語り・長澤まさみ)

 <第20話>藤原秀衡(※病死)、静御前(北条義時「静殿は鎌倉を去り、その後は行方知れず」)、藤原頼衡(善児)、里(源義経)、源義経(※藤原泰衡軍、自害)、弁慶(※藤原泰衡軍)

 <第21話>八重(鶴丸を救出したが、川に流される)

 <第22話>後白河法皇(※病死)、河津祐泰(工藤祐経の襲撃=第2話)

 <第23話>工藤祐経(曽我五郎)、曽我十郎(※仁田忠常)、曽我五郎(梶原景時が斬首宣告)

 <第24話>岡崎義実(曽我事件への関与を疑われたが、その功により斬首は免れ、出家。鎌倉を去る)、大姫(病死)、源範頼(善児)

 <第26話>源頼朝(落馬、病死)

 <第27話>佐々木秀義(三浦義村「もう死にました」)

 <第28話>★中原親能(三幡の乳母夫だったが、三幡が病死。出家し、鎌倉を去る→京にいる=第32話)、★梶原景時(上洛を計画したが、北条義時が阻止→首桶=第29話)

 <第29話>★三浦義澄(病死、北条時政が振り払う)、★安達盛長(比企能員「奸賊、梶原景時がいなくなりましたな。義澄と盛長も去り、もはや宿老たちの評議はあってないようなもの」)

 <第30話>平知康(「鎌倉殿にいらんと言われたのだ。(京に)帰るしかなかろう」)、阿野全成(八田知家)

 <第31話>頼全(源仲章の沙汰)、★比企能員(仁田忠常)、せつ(トウ)、道(※北条方)、比企時員(※北条方)

 <第32話>比奈(義時と離縁、鎌倉を去る)、仁田忠常(自害)、一幡(※「一幡様、トウと水遊びいたしましょう」)

 <第33話>源頼家(トウ)、善児(トウ)

 <第34話>北条政範(病死→平賀朝雅が毒を盛る=第38話)

 <第36話>畠山重保(三浦義村&和田義盛勢)、★足立遠元(政子に相談し、鎌倉を去る)、畠山重忠(愛甲季隆)、稲毛重成(三浦義村)

 <第38話>★北条時政(伊豆へ流罪→「北条時政は、この後、78年の生涯を閉じた。鎌倉を追われてから、10年後のことである」=語り・長澤まさみ、第42話)、りく(時政と伊豆へ→京へ=第42話)、平賀朝雅(北条義時の命令)

 <第40話>和田胤長 (陸奥へ流罪)

 <第41話>★和田義盛(北条義時の騙し討ち&三浦義村の弓隊)、和田義直、和田義重(北条勢&三浦勢)、巴御前(和田義盛から「生き延びろ」)

 <第42話>八田知家(「俺はこの仕事を最後に、隠居しようと思っている」「最後に夢のある仕事に出会えた。この船が完成すれば、思い残すことはない」)

 <第45話>源仲章(公暁)、源実朝(公暁)、公暁(三浦義村)

 <第46話>阿野時元(ナレ死「挙兵を目前に、義時の差し向けた兵に囲まれ、自害」=語り・長澤まさみ)

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