加山雄三 史上最高齢85歳で紅白出場 豪華客船でラスト公演も…まだ終わらない

[ 2022年12月9日 04:59 ]

名誉船長を務める豪華客船「飛鳥Ⅱ」の船上コンサートについて取材に応じる加山雄三
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 年内でコンサート活動からの引退を表明している歌手の加山雄三(85)が、大みそかの「第73回NHK紅白歌合戦」(後7・20)に特別企画で出場する。8日、同局が発表した。

 紅白は12年ぶり18回目の出場。白組司会を3度務めている。85歳での出演は、2010年に出場した故熊倉一雄さんの83歳を抜く紅白史上最高齢となる。

 この日は横浜港で、ラスト公演を行う豪華客船「飛鳥2」内で取材に応じた。船内での最高位を示す4本線の入った制服で登場した加山は「この年になって人前で歌えるのは、世界中どこにもいない。ギネスブックに載るんじゃないかな?」と笑った。

 紅白が有観客で最後のライブパフォーマンスとなるが、当初は今回の船上でのライブを最後のコンサートと位置づけていた。約1カ月前に同局から出演を打診されたというが、当初は「俺にそんな価値はない」と後ろ向きだったという。それでも「海の上で歌い終われるのは最高だと思っていたけど、皆さんがハッピーになってくれたら最高の年の瀬」と思い直し、承諾した。

 それでも今回の船上ライブが「最後のコンサート」であることは変わらない。00年7月、当時芸能生活40周年を迎えた加山を名誉船長として迎え、10年からはほぼ毎年開催されてきた人気クルーズ。今回は6日出航のライブから8日に一度帰港し、同日からあす10日まで2度目のクルーズを行う。ラスト公演はきょう9日で、約800人に名曲「海 その愛」などを歌唱予定だ。「始まりがあれば終わりがある。最後のクルーズだと思うと寂しいけど、ケジメをきちんとつける」と思いを語った。

 ステージからは離れることになるが、作曲など音楽の創作活動は継続する。「音楽は生涯の親友。作って、それを歌ってもらいたい」と意欲。新たな船出に思いをはせた。

 ≪内容充実のクルーズ≫今回のクルーズを「若大将クルーズ THE FINAL ~俺は海から生まれた男~」と銘打つほど、海をこよなく愛する加山。2000年から初代・飛鳥でスタートし、その後現在の飛鳥2に引き継がれて航海を続けている。スペシャルコンサートの他にも、映画「若大将シリーズ」の上映会、加山による船内放送やスタンプラリー、サイン入り乗船証ホルダーのプレゼントなどを実施。長年多くのファンに愛されてきた。

《加山雄三の歩み》
 ▼1937年4月11日 俳優・上原謙の長男として横浜市で誕生
 ▼39年1月 茅ケ崎市に転居
 ▼55年4月 慶大入学
 ▼60年5月 東宝と専属契約
 ▼同8月 映画「男対男」でデビュー
 ▼61年7月 映画「若大将シリーズ」がスタートし、「大学の若大将/夜の太陽」で歌手デビュー
 ▼65年12月 「君といつまでも」発売。大ヒット
 ▼66年12月31日 NHK紅白歌合戦に初出場
 ▼70年9月4日 女優・松本めぐみと結婚
 ▼74年1月 雪上車による事故で左肩骨折
 ▼76年10月 ドラマ「僕の妹に」主演。主題歌もヒット
 ▼94年7月 「加山雄三&ハイパーランチャーズ」結成
 ▼同8月 米ハワイでヨットレースに参戦
 ▼98年3月 静岡県西伊豆町に「加山雄三ミュージアム」オープン
 ▼2005年10月 米ニューヨークのカーネギーホールで公演
 ▼14年11月 旭日小綬章受章
 ▼18年4月 愛船「光進丸」が火災で水没
 ▼19年11月 軽い脳梗塞を発症
 ▼20年8月 誤嚥(ごえん)で入院
 ▼22年6月 年内でのコンサート活動からの引退を発表

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