侵攻3カ月 ウクライナ善戦に専門家も驚き「キーウまで守り、ロシア軍を撤退に追い込むとは」

[ 2022年5月24日 19:24 ]

日本テレビ社屋
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 外交や安全保障に詳しい明海大学の小谷哲夫教授が24日、日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)に生出演し、この日でちょうど3カ月を迎えたロシアのウクライナ侵攻を振り返った。

 侵攻当初は首都キーウが数日のうちに陥落するとの戦況だったが、その後ウクライナ軍が徹底抗戦した。小谷氏は「キーウをロシア軍が陥落させられなかったのは想定外だったと思います」と、ロシア側の誤算を指摘した。

 14年のクリミア侵攻以降、ウクライナは有事に備えて軍事力を高めてきた。小谷氏は「欧米諸国から武器の供与を受けたり、訓練を受けてきたので、キーウが陥落してもウクライナ全土でウクライナ軍が徹底抗戦するだろうと思っていましたが、まさかキーウまで守ってしまうとは。しかも包囲していたロシア軍を撤退に追い込むとは思っていませんでした」と、驚きをもって表現した。

 今後は東部ドンバス地方での戦いが予想される。小谷氏によると、同地方は「ロシアからすれば、民主化が進んでいくウクライナとの緩衝地帯という位置づけになります」という。一方で「ウクライナからすれば、ドンバス地方は資源が豊富な、重工業が盛んな重要な地域ですので、経済的に重要です。何より領土と主権を取り戻すシンボルになる」とし、双方にとって重要な地域であると解説した。

 戦況は激化するとみており、「このままドンバスでロシアとウクライナのかなりの消耗戦が行われると思いますが、ロシア軍の体制が当初から十分整っていないというのは今も変わっていません」とし、「ウクライナ側に優位になる可能性はまだまだあるのではないか」と見解を示した。

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2022年5月24日のニュース