海難事故に詳しい弁護士 運航会社社長の刑事責任「一般論では難しい」が「今回のような事情があれば…」

[ 2022年4月28日 16:26 ]

会見での「知床遊覧船」桂田精一社長
Photo By スポニチ

 海難事故に詳しい青木理生弁護士が28日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」(月~金曜1・55)に生出演。北海道・知床半島沖で起きた乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」の遭難事故に関し、運航会社の桂田精一社長(58)の責任について語った。

 番組では「KAZU 1」が昨年5月に浮遊物との接触事故、さらに同6月にも座礁事故を起こし、同7月に北海道運輸局が運航会社「知床遊覧船」に行政指導していたことを紹介。MCの宮根誠司は「こういう事故を過去に二度起こして、それでも運航できるんですか?」と疑問を口にした。

 これに対し、青木弁護士は「営業を止めるというのは大きな判断ではありますので、慎重に精査をされていた、まさに最中だったのかなと思います」と説明する。

 また、桂田社長の刑事責任について、「一般論で言うと、会社であったり社長個人に対する刑事責任はなかなか難しいのが正直なところ。多くの事案では操船していた者の責任のみが問われている」と立証のハードルが高いことに言及。その上で「今回のような様々な事情があれば、やはり業務上過失致死傷罪も視野に入れて、捜査機関がしかるべき捜査を尽くされると考えます」と予想した。また、民事責任については「被害者の方への損害賠償責任が発生する可能性があります」と語った。

続きを表示

2022年4月28日のニュース