水難学会会長・斎藤秀俊氏 「あり得ない話」知床遊覧船・桂田社長の“条件付き運航”に

[ 2022年4月28日 09:42 ]

フジテレビ社屋
Photo By スポニチ

 水難学会会長で長岡技術科学大学大学院教授の斎藤秀俊氏が28日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。北海道・知床の観光船事故で、国土交通省が27日、運航会社の桂田精一社長(58)が記者会見で海が荒れるようであれば引き返す「条件付き運航」だったと説明したことについて「安全管理規程上、そういう考え方はない」との見解を示したことに言及した。

 国交省によると、運航会社が国に提出する安全管理規程には、出港時の気象条件などを定めた運航基準があり、具体的な数字を示して出港時や途中で引き返す際の条件を決めている。出港時は基準内であっても、途中で基準を超える恐れがある場合は出港できないと定めている。一方で国交省担当者は「桂田社長の発言を承知しておらず『条件付き運航』が何を指すか定かではない」としている。

 MCの谷原章介に「国としては、条件付きはないと発言していますけれども、実際に現場ではそういう運航の仕方っていうのはよくあることなんですか?」と聞かれた斎藤氏は、「あり得ない話なんですね。ここの会社は分からないですけれども、大体どこの会社の安全管理規定というものには、天候急変の恐れがあったらば運航を中止すると。恐れ、つまり予測というものを求められているんですね。ですからこの時点で天候が急変しそうだという認識があったということであれば、直ちに中止すべきだったのではないかと思います」と話した。

続きを表示

2022年4月28日のニュース