辛坊治郎氏 海の特性考慮した法整備を訴え「日本の法律って沖縄でも北海道でも変わらない」

[ 2022年4月28日 17:25 ]

辛坊治郎氏
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 キャスター辛坊治郎氏(66)が28日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に生出演し、北海道・知床半島沖で起きた観光船の遭難事故で、運航会社以外への責任について言及した。

 子供2人を含む乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が24日、消息を絶ち、これまでに11人が死亡、15人が行方不明になっている。斜里町で会見した知床遊覧船の桂田精一社長は、3度の土下座などで謝罪した。

 自身も海難事故を経験している辛坊氏は、「今回の一連の事故後の報道と関係者の発表を見ていると、制度的なものも含め、たとえば海上保安庁とか、運航会社以外に非難とか責任の目がいくのを極力、阻害しているような方向性の報道が続いている」と私見を語った。その上で「それだと、次の事故で同じことが起きるよ。何とかしないと」と問題視した。

 辛坊氏が声高に指摘するのは、法整備。今回の事故で、当時の水温は2~4度程度だったと推定される。「沖縄で航行していたら、この船で26人は全員、助かっていたと思うんだよね。沖縄の水温だと25度を超えますから。25度を超えていると何時間でも、まあ大丈夫です。北海道の海でそれは無理だから」と例を挙げて説明。一方で、「日本の法律って、沖縄でも北海道でも変わらないんですよ」と、海の特性に合致していない現行法を問題視した。

 また、船に装備が義務づけられている救命具にも疑問を唱えた。「ものすごく語弊がある言い方なんだけど」と前置きしつつ、「船って沈むということを前提に対策をしなくてはいけない」と指摘。「観光船とか旅客船に乗る人たちに、自己責任を強いる方向性は絶対、間違いなので。安全にということになると、今回、救命胴衣と浮器だけじゃ絶対に無理!何で救命いかだを乗せてなかったの?という話だけど、法律上必要ないことになっている。本来はここに論点がいかないと、次に同じことが必ず起きる」と警鐘を鳴らした。

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2022年4月28日のニュース