藤井聡太叡王 今年度初の公式戦始まる 出口若武六段の挑戦受ける防衛戦 飛車先の歩を突き合う

[ 2022年4月28日 09:07 ]

3手目を指す藤井聡太叡王(右)。左は出口若武六段(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第7期叡王戦5番勝負は28日午前9時、東京都千代田区の江戸総鎮守・神田明神で第1局が始まった。

 タイトル保持者の藤井聡太叡王(19)=王将、竜王、王位、棋聖含む5冠=に対し、出口若武六段(27)が初挑戦するカード。開幕局とあり、開局前に振り駒が行われ、先手は藤井叡王に決まった。両者とも飛車先の歩を突き合うスタートとなった。

 戦型は相掛かり。後手の出口が18手目に飛車を3筋に展開する研究手を見せると、藤井は19手目に23分27秒、続く21手目に18分36秒を投じた。叡王戦の持ち時間はチェスクロック方式の各4時間。8つのタイトル戦中、実質的に最も短い持ち時間での戦いにもかかわらず、序盤から惜しげもなく考慮時間を消費する藤井流は新年度も変わらない。

 藤井叡王はこれが今年度初の公式戦。年度内に5タイトルの防衛戦をこなし、さらに王座戦、棋王戦のタイトルも狙う一年が始まった。名人戦の予選となる順位戦は今期からA級に昇格。6月から来年3月にかけて9局を戦う。タイトル戦に限れば現在10連勝中。昨年8月24、25日の第62期王位戦7番勝負第4局(対豊島将之叡王)以降、今年1、2月に行われた第71期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)では渡辺明王将に4勝0敗で奪取するなど、大舞台で驚異的に白星を重ねている。

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2022年4月28日のニュース