ヤクルト・塩見、サイクル達成 チームで流行「ナポレオンポーズ」発案者、4打席であっさり決めた

[ 2021年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ    ヤクルト6-6巨人 ( 2021年9月18日    東京D )

<巨・ヤ>4回、3ランを放ちナインに迎えられる塩見(撮影・島崎忠彦)
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 ヤクルト・塩見泰隆外野手(28)が18日、巨人戦でサイクル安打を達成した。プロ野球史上71人目、76度目で、今季はDeNA・牧秀悟内野手(23)に続き2人目。初回に右前打、3回に右越え三塁打、4回には2戦連発の右越え12号3ラン、6回の第4打席に左翼線二塁打で決めた。試合は引き分けたが、プロ4年目でレギュラーに定着した男が、優勝争いの真っただ中で、偉業を成し遂げた。

 塩見の辞書に不可能という文字はなかった。高梨の内角スライダーを迷いなく強振。左翼線に鋭い打球が転がった。二塁に到達。控えめな笑みで、左手を上げた。5―4の6回1死の第4打席でサイクル安打達成。球団では18年の山田以来3年ぶりだった。

 「人生で初めて…正直、相当うれしかったです」

 4年目でレギュラー定着という革命の真っ最中の28歳は、偽らざる本音を漏らした。初回に右前打、3回には右翼フェンス直撃のリーグ最多7本目の三塁打を放ち、4回は2戦連発の右越え12号3ラン。「3打席目が終わった時点で、あと二塁打でサイクルと言われた。意識はしたけれど、いざ打席に立ったら、塁に出ることを心掛けました」と無欲の姿勢で4打席で一気に大記録を生んだ。

 5月下旬から1番定着も、後半戦は試合前まで打率・247と下降気味。川端から「スイングの後ろの軌道が大きくなってるよ」の助言を受けたフォーム修正が結果につながった。昨季まではケガに泣かされたが、今季は106試合に出場し躍進を支える一人。前日の最終打席のプロ初の満塁弾から5打席連続安打となった。

 優勝争いで勢いに乗るチーム。今季、ベンチを盛り上げているのは、本塁打が出た際の、お決まりの手首を曲げて両手を掲げるポーズだ。通称「ナポレオンポーズ」。塩見が発端だった。今季序盤、塁上でのガッツポーズが一方の手だけで、さらに手首が曲がっており「ダサいからやめろ」と総ツッコミを受けた。「もう一本の手もつけろと言われて…」と両手に改良。人気スマホゲーム「ウマ娘」に登場するゴールドシップの決めポーズ「ゴルシポーズ」と似ているという説もあったが、塩見には皇帝ナポレオンが乗る、いななく馬のイメージだ。

 惜しくも引き分け、首位・阪神とは2.5ゲーム差となった。セ3強の激しい優勝争いは続く。「いかに僕が出られるかが大事。そこはしっかり塁に出ることを意識してやっていきたい」。背番号9の革命児が、リーグ優勝の英雄となる。(青森 正宣)

 【塩見 泰隆(しおみ・やすたか)】☆生まれ&サイズ 1993年(平5)6月12日生まれ、神奈川県出身の28歳。1メートル79、76キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 星が丘小で軟式野球を始め、中央中では海老名シニアに所属。武相では甲子園出場なし。帝京大からJX―ENEOSに進み、16、17年の日本選手権出場。17年ドラフト4位でヤクルト入団。契約金4500万円、年俸1000万円。

 ☆イノシシと勝負 帝京大時代は練習場が相模原市内の山間部にあり、野生のイノシシやサルが頻繁に出没。昼休みにはイノシシを追いかけ回し、脚力を鍛えた、と本人談。

 ☆宇宙人? 自身の性格を「少し抜けている」と分析。幼少期はいきなり鬼ごっこを始めるなど空気の読めない子で、「中学の先生に“宇宙人みたい”と言われた」。目標の選手は、元祖宇宙人の阪神・糸井。

 ☆アスリート家系 父・泰一さんはバレーボール、母・百合子さんは陸上の元選手。

 ≪セでは38人目≫塩見(ヤ)が8月25日阪神戦の牧(D)以来のサイクル安打を達成した。プロ野球71人目(76度目)、セ38人目(41度目)。ヤクルトでは18年山田哲人以来7人目となった。

 また、東京ドームでの達成は、97年広沢克(巨)、04年アレックス(中)に次ぎ17年ぶり3人目。6回までの達成は、03年稲葉篤紀(ヤ)の5回に次ぐ速さだ。

 なお、巨人戦での達成は前記の山田に次ぎ7人目だが、全選手の試合結果を見ると○●●●●●△。最初に達成した53年青田昇(洋松)が勝利に貢献して以降、6人は快挙が白星に結びついていない。

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