新井貴浩氏 阪神・高橋 前回とは違った直球の質 復帰2度目で本来の特長が出た

[ 2021年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー0中日 ( 2021年9月18日    甲子園 )

<神・中(17)>先発・高橋のピッチング(撮影・成瀬 徹)
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 【新井貴浩 視点】 阪神の高橋は前回とは直球の質が違った。スピードガンの数字自体は、ほぼ同じでも打者の反応が違う。空振りやファウルが多く、前へ飛んだ打球も差し込んでいた。球持ちが良く、スピンが利いて、ベース板の上での強さがある。前回は故障明けで今季初登板。やはり独特の緊張感があったと思う。2度目の登板で本来の特長が出た。

 直球がいいから変化球もより効いた。特にスライダーが切れていた。一度浮き上がってから曲がる普通の軌道と違い、“角”がなく曲がりの大きいカットボールのよう。左打者はまったく合わず、三振の少ない大島からも空振り三振を取った。
 大野雄は同じ左腕で昨季の沢村賞。援護点を多く望めない中、走者を出しても過度に重圧を抱えることなく落ち着きがあった。大きな自信になる白星だと思う。順調にいけば、シーズンあと3~4試合は投げられる。チームにとっても大野雄に投げ勝てる投手がいることは強みになる。

 大野雄も状態は良かった。6回の糸原の決勝二塁打は内角球。大野雄からすれば、シュートをかけた球がわずかに中へ入ったかもしれない。それまでも走者を背負った場面で内角を攻めていた。初球の外角スライダーが外れて2球目。糸原は内角球を予測し、ファウルでもいいから思い切って引っ張ろうという意識があったのでは。5回を終えて高橋は62球、大野雄は88球。同じ無得点でも阪神の各打者が粘り強く攻めた積み重ねも生きたと思う。(スポニチ本紙評論家)

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