東海大菅生 28年ぶり無情の降雨コールド負け 8回1死一塁、二塁のチャンスで

[ 2021年8月18日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権 1回戦   東海大菅生 4―7 大阪桐蔭 ( 2021年8月17日    甲子園 )

<大阪桐蔭・東海大菅生>8回、山口球審(右)からコールドゲームとなることを告げられ、お互いに礼をかわす東海大菅生・栄主将(左)と大阪桐蔭・池田主将(撮影・北條 貴史)
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 1回戦1試合が行われ、大阪桐蔭が東海大菅生(西東京)を8回表1死降雨コールドゲームの7―4で下し、2回戦に進出した。降雨コールドは1998年の第80回大会以来23年ぶり、勝敗が付いたのは93年の第75回大会以来28年ぶりだった。1回戦の近江(滋賀)―日大東北(福島)など3試合は、18日に順延となった。

 田んぼのようなグラウンドを雨が叩く。3点を追う8回1死一塁。東海大菅生の本田峻也(3年)が打ったゴロは水を跳ねて転がり、遊撃手の前で止まってしまった。もはや、限界だった。32分間の中断の末、無情のコールドゲームで敗れた。

 「1死一、二塁でチャンス。次の打者へ声を掛けたり、まだできると思っていました」。同点に追いつく絶好機は幻となり、本田は悔しげに振り返った。

 そのエース左腕は1―4の4回から救援。試合前から降る雨は徐々に強くなり、マウンドはぬかるんだ。足を滑らせて5回と7回に転倒しても「気持ちで腕を振ることを意識した」と粘った。「神整備」で知られる阪神園芸もマウンドや打席に何度も土を入れた。

 4―7の8回1死一塁。激しい雨の中、本田が3球目をファウルすると手が滑り、すっぽ抜けたバットは一塁側の大阪桐蔭ベンチに飛んでいった。そして4球目に打ったゴロが遊撃前への内野安打。自らのプレーが中断の判断材料となった。

 大阪桐蔭との対決は15年のセンバツ1回戦で敗れて以来6年ぶり。優勝候補校同士の熱戦は23年ぶりのコールドゲームとなり、文字通り水を差されて終わった。ベンチ裏で若林弘泰監督が伝えると、泣き崩れるナイン。山口智久球審が両主将を本塁付近に呼び「申し訳ないけど、グラウンド状態が悪いから試合終了にさせてもらう」と異例の説明もあった。栄塁唯(るい)主将(3年)は大阪桐蔭・池田陵真主将(3年)に「優勝目指して頑張って」と声を掛け「自分が泣いたら影響がある」と涙は見せなかった。

 1回戦屈指の好カードは、雨に泣かされる今大会を象徴する結末となった。「審判が(コールドゲームの)手を上げた時に現実を受け入れるしかないなという気持ちでした」と本田。試合後、U15日本代表時代からバッテリーを組み、東海大菅生への進学を誘った捕手・福原聖矢(2年)のことを聞かれると「この負けを思い出して、どんな壁でも乗り越えてほしい」と泣き崩れた。(柳内 遼平)

 ≪高校野球は「7回」≫公認野球規則でのコールドゲームは5回完了、もしくは5回表終了、または5回裏途中でホームチーム(後攻)の得点が多いとき、5回裏のホームチーム攻撃中に同点のとき、とあるが、高校野球特別規則では5回とあるのを7回と読み替えて適用される。

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