東北学院は「個別感染」でも試合辞退 誹謗中傷避ける学校側の配慮、今後も増える可能性

[ 2021年8月18日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権

11日の1回戦で甲子園初勝利を挙げ喜ぶ東北学院ナイン
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 【記者の目】主催者の定めるガイドラインでは、大会参加の可否の判断基準を「集団感染か個別感染かを重要視する」としていた。13人の陽性者が出た宮崎商は集団感染と判断され、17日、無念の辞退となった。

 一方、1回戦を終え個別感染が確認された東北学院は、感染者が特定されることを危惧し、出場を取りやめた。個別感染の場合には、当日の試合開始2時間前まで選手の入れ替えが可能になったが、生徒のことを考え、今後も同様の理由で辞退する高校が出るかもしれない。学校側は心ない誹謗(ひぼう)中傷を避けたいと考えるのは当然だろう。

 32校が出場したセンバツでは、開会式には初日に試合をする6校の選手だけが参加した。今夏開会式は全49代表校の選手がマスクを着用して参加した。開幕から6日間で4度の雨天順延となるなど不運も重なり、各校は宿舎に滞在する期間が増えた。感染リスクは春よりも高い。

 今後は感染の「集団」、「個別」が判断基準にならないケースも想定される。さらなる感染対策はもちろん、選手の心のケアも徹底しながら、残りの30試合を消化しなければならない。(アマ野球担当・川島 毅洋)

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