広澤克実氏 苦手な厳しい内角直球を仕留めた佐藤輝 相手の思い通りの一球を打ったことが大きい

[ 2021年8月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6ー2DeNA ( 2021年8月17日    東京D )

広澤克実氏
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 【広澤克実 視点】佐藤輝の本塁打は2本とも価値があったが、3回の1本目に、より価値及び内容があった。左腕・浜口の直前の外角いっぱいへのスライダーをファウルにした後、自身が苦手とする内角への厳しい真っすぐを仕留めたものだが、制球ミスではない、相手の思い通りの一球を打ったことが大きい。この一打が、続く6回の少し甘く入った真っすぐを捉えた22号につながった。

 左打者が左投手の内角への速球を打つ時には、捕手側である左肘の使い方が大事になる。スイングからインパクトまで左肘が伸びないように打つことで、より打球に力が伝わる。佐藤輝は、それができていた。真っすぐが少し甘く入れば、6回のように逆方向にも運ぶことができる。

 7回に左腕・エスコバーのより速い内角速球に差し込まれたように課題はあるが、打とうとして固執すると外角球も打てなくなる。今は「打てる球」を確実に打つこと。ルーキーなので、一つ一つ階段を上っていけばいい。(スポニチ本紙評論家)

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2021年8月18日のニュース