広島・小園 前半残り3試合で打率3割死守誓う「つなぎの3番」で得点力アップに貢献するぞ!

[ 2021年7月12日 05:30 ]

<ヤ・広 降雨中止>ベースランニングする広島・小園(撮影・久冨木 修)
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 広島・小園海斗内野手(21)が11日、打率3割を死守して後半戦への弾みとする構えを見せた。現在は打率・315で、ヤクルト戦が雨天中止になり、前半戦は12日からの中日戦3連戦を残すのみ。小園、鈴木誠、坂倉の中軸の並びは固まっただけに、「つなぎの3番」として得点力アップに貢献する意気込みを示した。

 約1カ月後に始まる後半戦につなげるためにも、前半戦の残り3試合は、より大切になる。小園は「目標の3割を維持できるように残り3試合を頑張りたい」と公言して、12日からの中日3連戦に視線を向けた。規定打席には未到達ながら、打率・315(178打数56安打)と高水準を維持する。順調なら打率3割台のまま前半戦を終える可能性は高くても、「状態がいいとは言えない」と慢心せずに集中力を高めた。

 爆発力を求めている。7月は月間打率・286(35打数10安打)。今月の9試合で無安打は2度のみと安定していながらも、複数安打が2試合しかないことが不満だと言う。

 「1試合に1本ずつ(安打が)出ているのはいいことだけど、もう1本出さないとダメ。欲を出すわけではないけど、もう少し(複数安打を)出したい。最初に安打が出て、残り打席がもったいないことがある」

 安打数にこだわるのは、自身の役割を自覚しているからだ。4月下旬に初昇格し、6月中旬からは3番に定着。4番・鈴木誠、5番・坂倉を含めた中軸3人の並びは13試合連続で固定されている。

 「後ろが誠也さんですし、坂倉さんも還してくれる。(役割は)つないでチャンスをつくること」

 開幕から得点力不足が課題だった。リーグ2位のチーム打率・258を誇りながら、282得点は同5位。ただし、前半戦終了間際で4番・鈴木誠が復調気配を見せており、5番・坂倉も打率・316と好調を維持している。「つなぎの3番」の小園が打率3割台を維持できれば、中軸を中心として得点力が上がる可能性はある。

 「(前半戦の)残り3試合でチームに貢献したい。自分の結果も大事だけど、チームの勝利が一番大事。3番を打たせてもらっている。チャンスで回れば自分でも還せるようにしたい」。小園が安定した成績を残すことは、チーム浮上の絶対条件である。(河合 洋介)

 《規定打席にはあと248打席必要》小園(広)は今季チーム79試合中49試合に出場。195度の打席で打率・315。シーズン規定打席の443(143試合×3・1打席)にはあと248打席が必要で、今後も3番で1試合4打席ずつ務めるならあと62試合、シーズン最終盤のチーム141試合目で到達する。広島で高卒3年目以内の選手の規定到達は12年、3年目の堂林(打率・242)以来9年ぶり。近年の主力では鈴木誠の初到達は高卒4年目の16年だった。また打率3割以上なら92年、高卒3年目前田智徳の・308以来29年ぶり。前田は2年目の91年に初到達しており、打率・271だった。

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