中村獅童 24年ぶりの南座顔見せで、すし屋「肺腺がんからの復帰作。今でもグッときちゃう」

[ 2022年11月11日 16:54 ]

京都南座の「吉例顔見世興行」の取材会に登場した歌舞伎俳優・中村獅童
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 京都南座の「吉例顔見世興行」(12月4~25日)に出演する歌舞伎俳優の中村獅童(50)が11日、大阪市内で行われた取材会に出席。「24年ぶりの顔見世。自分の出し物をやらせていただくことに感謝してます。一生懸命務めさせていただきます」と語った。

 24年前を思い出して「先輩方の稽古を見て、いつかはあの役をやってみたいとか思いの詰まった劇場です」と懐かしそうに振り返った獅童。第一部「義経千本桜 すし屋」でいがみの権太を演じる。今回の役は17年の巡業以来5年ぶり。「肺腺がんからの復帰作がすし屋。新潟の会館で割れんばかりの拍手をいただいた。自分の居場所は病室ではなく舞台だと。今でもグッときちゃう思い出です」と改めて役者としての喜びを感じたそうだ。

 権太を初めて演じた時は松本白鴎に教えを乞うたそうで「ミキ君(獅童)らしい権太をやりなさいと。(教えた)その通りにやらなくてもいい。それが歌舞伎ですと。絶対こうじゃなきゃダメという教え方はなさらない。それが印象的でした」と語った。

 第二部「松浦の太鼓」では大高源吾を演じる。主役の松浦鎮信・片岡仁左衛門(78)との共演を「初役です。身に余る光栄。胸いっぱいの思いです」。共演以外でも仁左衛門からアドバイスを受けており「的確なことを分かりやすく教えていただける。勉強になります。格好いいですね。ファン目線になっちゃう。あの空気感、オーラを目に焼き付けておきたい。1回1回の共演が一生の宝物だと思います」と今から楽しみにしていた。

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2022年11月11日のニュース