田崎史郎氏 葉梨法相“死刑はんこだけ”発言に「今週末の世論調査で政界の状況が変わってくる」

[ 2022年11月11日 09:55 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
Photo By スポニチ

 政治ジャーナリストの田崎史郎氏が11日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。葉梨康弘法相(衆院茨城3区選出)の失言について言及した。

 葉梨氏は9日、都内の会合で「法務大臣になりまして3月(みつき)になるんですけれども、だいたい法務大臣というのは朝、死刑のはんこを押しまして、昼ニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」と述べ、さらに「今回は、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題に抱きつかれてしまいました。ただ抱きつかれたというよりは、一生懸命その解決に取り組まなければいけないということで、まぁ私の顔もいくらかテレビでですね、出るようになった」とも語った。これをめぐり、与野党から批判の声が上がり、葉梨氏は10日、自身の発言を謝罪した。8月の初入閣後、死刑は執行されていない。

 番組では、葉梨氏の会合での3分44秒の発言をノーカットで放送。葉梨氏は「発言の切り取り」と主張しているが、田崎氏は「切り取りではなく非常に正確に伝えていますよ。全く切り取ったわけじゃない。聞いた瞬間、これ持つかなと思いましたね。辞める可能性もあるなと思いながら、ずっと取材していて、しかし総理周辺に当たりますと、辞めさせるつもりは今のところないと」と話した。その理由について「総理周辺によると、辞めさせたい気持ちは総理にある。あるんだけれども今は辞めさせられない。その今というのは、総理はきょう午後から東南アジアに外遊に出掛けられて、まずカンボジアに行かれて、それからインドネシア、さらにタイでAPEC(アジア太平洋経済協力)の会議があるんですね。そういう会議を通じて大事なのは、明後日におそらく日米韓の首脳会談、日米首脳会談、そして日韓首脳会談が開かれるかも知れない。来週後半には日中首脳会談があるかも知れない。この外遊の日程をずらすわけにいかない」と説明した。

 さらに「(外遊から)戻ってくると、すぐ補正予算の審議がある。それで月内をとられる。さらに月が替わると、旧統一教会の被害者救済のための新法などを成立させたい。となると12月10日までの会期、本当にぎりぎりでたぶん延長しなきゃいけなくなる」と指摘し、「ここで葉梨さんが辞めると国会の手続きとして大臣の所信表明を委員会でやって、それに対する質疑などもやらなきゃいけないってなっていて、国会日程が1週間から2週間ずれこんでしまうんです。そうすると延長しても会期が足りなくなる。被害者の新法を年内に成立させられないかもしれないという状況になるんで、それでここは、とにかくしのぐという判断をされたんじゃないかと思います」と推察。

 「今ここでしのいだことがプラスになるか、マイナスになるかは本当に分からない。この週末にどこかの会社が世論調査をして、そこで辞めるべきか聞いた時に高い確率で辞めろって声が出るんじゃないかと思います。それでまた政界の状況が変わってくると思います」と自身の見解を述べた。

続きを表示

2022年11月11日のニュース