「死刑のはんこ」発言で葉梨法相辞意 星浩氏が断罪「死刑を茶化すような法務大臣は民にあらず」

[ 2022年11月11日 16:55 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 ジャーナリストの星浩氏が11日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)に生出演し、「死刑のはんこ」発言で辞意を表明した葉梨康弘法相を巡る問題に私見を語った。

 葉梨氏はが9日、都内の会合で「だいたい法相は朝、死刑(執行)のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職だ」などと述べた。10日に自身の発言について謝罪し、11日に辞任の意向を固めた。番組ではその後、岸田文雄首相が葉梨氏の後任に斎藤健元農水相を充てる方針を固めたことを速報で伝えた。

 葉梨氏は前日までは続投の意向を示していたが、人命に関わる死刑を軽んじる発言には自民党内からも批判の声が上がっていた。一夜での方針転換に、星氏は「まず一つは、本人がしがみついてましたね。どうしても辞めたくないということがあって、“撤回するので勘弁してくれ、許してくれ”ということでした。岸田さんも辞めさせないでどうにかなると思ったんでしょうがそうもいかなくて」と分析した。

 法相の役割について、星氏は12年に発足した第2次安倍晋三政権下で法相を務めた、谷垣禎一氏の名を挙げて解説した。「谷垣さんが法務大臣の時、死刑を執行する時に、彼は裁判記録を全て読んで、最終的に判断するという非常にまじめな、厳粛な対応をしていた」。その上で、葉梨氏の発言について「そういう意味で、死刑のことを茶化すような法務大臣は民にあらずといったところでしょうね」と、厳しい言葉を投げかけた。

 今回の方針は事実上の更迭とみられるが、星氏は「辞表を提出することで自ら辞めたことになるけど、私は岸田総理は“今回、クビにしました。あまりにもひどいので更迭しました”とはっきり言うべきだと思いますね」と指摘した。

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2022年11月11日のニュース