住田裕子弁護士 4630万円誤送金問題で見解…誤入金は「個人としては認識し得た」「無罪は難しいかな」

[ 2022年10月5日 18:15 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
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 元東京地検検事で弁護士の住田裕子氏が5日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)にコメンテーターとして生出演し、山口県阿武町が誤送金した4630万円をめぐり、電子計算機使用詐欺罪に問われた田口翔被告(24)の刑事事件の初公判についてコメントした。

 山口地裁でこの日、開かれた初公判で、田口被告は「振り込み操作をしたのは私で間違いありません」と答え、謝罪した。一方で弁護側は、罪の成立を争うとして無罪を主張した。

 番組では、担当弁護士に直接取材。弁護士によると、田口被告が新型コロナウイルスに感染してしまったことなどもあり、事前の面会での打ち合わせは公判前日の1回だけしかできなかったという。

 面会打ち合わせが1回という事実に、住田氏は「これを聞いてちょっと驚きました」と率直な感想を口にした。「弁護士さんのやり方はいろいろありますから、批判はしにくい」としつつも、「私だったらまず(被告が)保釈になったら、結構自由になるわけですから、事実関係をもう1度、再度確認して(もらう)」と、自身が弁護を担当した場合を仮定してコメント。「その上で、法的な見解というのは、本人が分からないのであれば、逆に本人に説明する時間をしっかり取るべきだと思いますね。そうしないと、被告人質問その他について、齟齬が出てくる可能性があるので」と、入念なすり合わせが必要との認識を示した。

 担当弁護士は取材に対し、無罪主張は弁護士自身の判断だとした。住田氏は「私自身は、虚偽情報(誤入金)については個人としては認識し得た」とし、「個人も悪いと思っているというのであれば、虚偽情報による電子計算機使用詐欺というのはちょっと難しいかなと思います。成立ができて、無罪は難しいかなという感じがしますね」と見解を口にした。

 町が田口被告を相手取り起こした民事裁判では、田口被告が町に謝罪し、解決金約340万円を支払うことで和解が成立した。住田氏は「和解でお金を返したと言っていますが、カジノ業者から差し押さえをされて戻しているので、自分のポケットから払っていないんですね。そこをどういうふうに判断されるか、裁判所のやり方は注目です」と語った。

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2022年10月5日のニュース