清原博弁護士「無罪の可能性は十分ある」4630万円誤送金問題で田口翔被告の裁判に言及

[ 2022年10月5日 15:49 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 国際弁護士の清原博氏が5日、TBS系情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(月~金曜後1・55)にリモート出演。山口県阿武町が誤送金した4630万円を巡り、電子計算機使用詐欺罪に問われた田口翔被告(24)の裁判について言及した。

 この日、山口地裁で初公判が開かれ、田口被告は誤送金されたお金を別の口座に振り込んだ客観的事実は認めているものの、弁護側は電子計算機使用詐欺罪の構成要件にある「虚偽の情報を与えた」という点において、名義や口座番号、振り込み先など虚偽の情報を入力していないため、同罪にあたらないと無罪を主張するとみられている。

 清原弁護士は「今回の罪は詐欺罪とは別の電子計算機使用詐欺罪というものなんですね。ですから、騙すとかそういう話でなくて、コンピューターシステムに虚偽の情報を入力したかどうかがポイントになるんです。人のお金を盗ったとしても虚偽の情報を入力していないならば、今回の電子計算機使用詐欺罪は成立しないってことなんですよね」と弁護側の主張について説明した。

 その上で「無罪の可能性は十分あると思いますね。今回の罪で有罪にするためには、コンピューターシステムで虚偽の情報を入力しないといけない。正直言いまして何も虚偽の情報はないんですね。誤って振り込んだのは町の方ですから、町が誤ったとしても田口被告が何か誤って情報を入力したわけじゃないんですよね。そこを強調すれば、無罪なる可能性が十分にあると私は思いますね」とし、6:4の可能性で無罪になるのではと意見を述べた。

 また、番組は出演する他の弁護士の意見も紹介。菊地幸夫弁護士は「行使してはならない情報を入力したという意味において、虚偽の情報を与えたと解釈できる」とし、7:3で有罪になるとした。一方、北川貴啓弁護士は「過去の裁判事例からすると無罪になりやすいと思うが、現在のインターネット技術や環境の発達を鑑みると一概に過去の事例通りとはいかないのでは」とし、55:45で有罪と弁護士によって意見が分かれていることも紹介された。

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2022年10月5日のニュース