「和田弘とマヒナスターズ」松平直樹さん死去 ムード歌謡グループ草分け、カラオケなどで根強い人気

[ 2022年6月19日 05:30 ]

「誰よりも君を愛す」のジャケット

 ムード歌謡グループの草分け「和田弘とマヒナスターズ」でリード歌唱などを務め、「誰よりも君を愛す」「愛して愛して愛しちゃったのよ」などのヒット曲がある松平直樹(まつだいら・なおき=本名寿夫=ひさお)さんが11日午後7時13分、肺炎のため都内の病院で死去した。88歳。17日に告別式が近親者のみで営まれた。喪主は長男晃(あきら)さん。

 ムード歌謡は、男性のコーラスや男女のデュエットを中心にしたスタイルで、甘く切ない歌声とファルセット(裏声)が特徴。大衆音楽にハワイアンやラテン、ジャズといった海外音楽の要素を取り入れて人々の心をとらえた。

 1950年代にハワイアンバンドからコーラスグループに転じた「和田弘とマヒナスターズ」はムード歌謡の先駆者だ。60年代以降はマヒナスターズの背中を追うように相次いで人気グループが誕生。内山田洋とクール・ファイブ、黒沢明とロス・プリモス、平和勝次とダークホース、敏いとうとハッピー&ブルーらが、高度経済成長に伴い、にぎわう歓楽街を舞台にした歌を次々ヒットさせた。

 平成、令和へと時代が移ってもカラオケなどで根強い人気を誇り、純烈の活躍で改めて脚光を浴びることになった。

 《純烈に多大な影響与えた》男性4人組グループ「純烈」のリーダー・酒井一圭(46)がムード歌謡の大先輩をしのんだ。ツイッターを更新し「マヒナスターズが存在しなければムード歌謡は存在しなかった。いつも遠くから我々を優しく見守ってくださいました。感謝、合掌」と思いをつづった。2017年にはコラボライブを行い、松平さんから酒井に「ムード歌謡の看板」を継承するセレモニーも行われていた。

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