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令和によみがえる漫画「空手バカ一代」の昭和の熱量

[ 2021年7月20日 09:45 ]

TOKYO MXの特番「空手バカ一代レジェンド同窓会SP バラいろダンディスピンオフ企画」のキービジュアル
Photo By 提供写真

 【牧 元一の孤人焦点】昭和の時代に一世を風靡(ふうび)した漫画「空手バカ一代」の熱量が令和によみがえる。TOKYO MXの特番「空手バカ一代レジェンド同窓会SP バラいろダンディスピンオフ企画」(22日後9・00)だ。

 「空手バカ一代」は1971年から77年まで「週刊少年マガジン」で連載された作品。「巨人の星」「タイガーマスク」などで知られる梶原一騎さんの原作で、空手家の大山倍達さんの半生や弟子たちの活躍を描いた。

 今の時代に読み返すと、当時以上に強烈な印象。物語は、大山さんが1950年代に米・ニューヨークの地下室でナイフや拳銃を手にしたギャング5人を1人でたたきのめしたり、シカゴの競技場で体重500キロの猛牛を空手で倒したりする、超人的な逸話からスタートする。

 なぜ、この作品をテーマにした特番の放送に至ったのか?TOKYO MXの齋藤勇太・放送本部編成局総合戦略部長は「昨年の秋に関係者を通じて原作者の梶原一騎さんの遺族から『来年が連載開始50周年なので何かできないか?』と打診を受けた。何かを企画するならばファンが見たくなるようなものにしたいと考え、今年4月の番組改編時にアニメの放送をスタートさせ、今回の特番を考えた」と説明する。

 局側が着目したのは作品の特異性。そこには令和には存在しなくなったものが激しく息づいていた。

 齋藤氏は「漫画を中古で購入して読んでみると、新鮮で面白かった。昭和の世代にはノスタルジーもあるだろう。この漫画には、一見、非科学的に思えるトレーニングや、無意味に思える根性論、理不尽に感じる場面もたくさんあるが、逆に、そういうものが今の窮屈な世の中に届くのではないか、実は現代はそんな熱量を欲しているのではないか、と思った」と振り返る。

 特番は「バラいろダンディ」のスピンオフ形式。夜のワイドショーとの合体にはミスマッチの妙がある。

 齋藤氏は「視聴習慣のある番組に乗せた方が伝わりやすいと考えた。『バラいろダンディ』は『格好いい大人の男』をテーマにしているが、今回の特番にゲスト出演してくださるレジェンドの方々もダンディ。コメンテーターの武井壮さん、玉袋筋太郎さんにはファン目線、MCのふかわりょうさん、アシスタントの大島由香里さんには視聴者目線を担っていただく。漫画のことを知らない人が見ても楽しめる特番にしたい」と語る。

 ゲストは、1969年に開催された極真空手の第1回全日本選手権で優勝した山崎照朝氏、準優勝した添野義二氏、75年の第1回全世界空手道選手権で優勝した佐藤勝昭氏ら。さらに、インタビュー出演として、極真会館館長の松井章奎氏、THE OUTSIDERプロデューサーの前田日明氏、新極真会代表の緑健児氏らも登場する。

 長年のファンにはたまらない豪華な布陣。温故知新の楽しいひとときになるだろう。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。

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