吉村知事「元来た道戻らない」宣言解除後まん防移行示唆、再拡大兆候あれば宣言再要請も辞さぬ構え

[ 2021年6月12日 19:12 ]

大阪府の吉村知事
Photo By スポニチ

 大阪府の吉村洋文知事が12日、読売テレビの報道番組「ウェークアップ!ぷらす」(土曜前8・00)に生出演し、発令中の緊急事態宣言の出口戦略について語った。

 前日11日の新規感染者数と重症病床使用率は、国の解除基準の目安をクリア。今後の出口戦略を問われた吉村氏は、「大阪にとって大事なのは、元来た道を戻らないこと。感染者は減少しているがインド株がある。この状況は2度目の宣言時と似ている。解除後の行動によって感染者は右肩上がりに増える。宣言解除の目安に達したとしても、慎重にならないと。通常に戻すのは絶対にダメ」と語った。

大阪府では、2度目の宣言が2月28日で解除された後、新型コロナウイルス感染が再拡大。イギリス型の変異株まん延で危機的な医療ひっ迫を招き、自宅療養中の感染者の病状が悪化したり、死亡するケースが多く報告された。吉村知事は「大阪で起きていることの結果の責任は全部僕にある」と重く受け止め、「僕は第5波が起きる可能性は高いと思っている。それに備えた体制を整えたい」と述べた。

 解除後は「私自身はまん延防止措置に移行して、対策を徹底する。急拡大するような兆候が見られたら、躊躇(ちゅうちょ)なく緊急事態宣言をするんだ、と…ワクチンが一定程度行き渡るまではそうしなけば。変異株が入ってきている以上、今までと発想を変えないといけない」と、同じ轍は踏まないという強い思いをにじませた。

 まん延防止措置の期間について具体的な明言は避けたが、「短期間では足りない。一定程度の期間をとらなければ」。また、飲食店の時短営業や酒類提供についても「解除についてはそろりそろりと。専門家の意見を聞いて来週判断したい」とした。

続きを表示

2021年6月12日のニュース