異色の経歴、DeNA・育成3位大橋が未開の道を切り開く!

[ 2021年10月23日 22:54 ]

指名あいさつを終え記念撮影する左からDeNA・稲嶺スカウト、大橋、武居スカウト
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 DeNAの育成3位・大橋武尊内野手(20=BC茨城)が23日、茨城県龍ケ崎市内で、武居邦夫、稲嶺茂夫両スカウトから指名あいさつを受けた。

 この日は、在京スポーツ紙5紙のDeNA担当が竜ケ崎に集結。理由は、50メートル5秒8の俊足が過ごした異色の学生時代に、強く関心を抱いたからだ。

 2001年5月16日、都内港区出身の20歳。5歳のときに、家族旅行でロサンゼルスを訪れメジャーリーグを観戦。その雰囲気に感銘を受けた。そのときからすでにメジャー志向が胸に刻まれたという。

 すでに目標が「将来は高校野球で甲子園を目指すというより、プロを目指すことにあった」大橋少年は、都内銀座中では野球チームに属さず独学で技術を磨き、卒業後は渡米してスポーツトレーニング専門学校「IMGアカデミー」の門を叩いた。

 「英語はまったくわからなかった」という中でも努力を重ね、野球クラスで10あるチームのトップクラスに所属。走力を鍛え、50メートルの持ちタイムを6秒3から5秒8に向上させた。だが結局MLBに進む夢はかなわず、米国で4年を過ごし、BC茨城から声をかけてもらった。

 今季の公式戦では、左打席からのセーフティバント時の一塁到達タイムで、3秒56をマーク。その脅威のスピードに惚れた武居スカウトが「足のスペシャリストとして走塁技術を身につければ、1軍で戦力になる」と評価し指名に踏み切った。

 同アカデミーからのNPB入りは初。「早く支配下選手となり、アメリカ、独立リーグを経てNPB入りの新しい道の第一人者になりたい」と意気込んだ大橋。

 三浦DeNAを「足」で支えることを目指す異色の育成プレーヤーは、全力でダイヤモンドを駆けめぐり未開の道を切り開く。(大木 穂高)

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2021年10月23日のニュース