阪神・近本 右足負傷でベンチスタート濃厚も 矢野監督「総力戦で。全部勝つしかない。全員で行く」

[ 2021年10月23日 05:30 ]

念願のゴールデングラブ賞を初受賞した近本
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 阪神・近本光司外野手(26)の2年連続全試合出場がストップする可能性が22日、浮上した。前日21日の中日戦で初回の第1打席で一塁を駆け抜けた際、右足を負傷。試合中に西宮市内の病院に直行し、試合後に球団広報は途中交代した理由を「試合中に右ハムストリング(太腿裏)の強い張りを感じたため」と発表していた。

 一夜明けのこの日も詳しい診断結果は明らかにされず。最悪「肉離れ」の可能性も考えられる。幸い出場選手登録抹消は回避。しかし状態次第では、23日広島戦は欠場する可能性が十分ある。入団2年目の昨季はチーム唯一で自身初の全試合出場。今季も140試合消化時点でチーム唯一の全試合出場を続けていた選手会長抜きの戦いを、余儀なくされる公算が大きい。

 21日の試合後、矢野監督が「これ以上悪くなるということは避けたかった。外せない選手。軽症を祈るけど」と表情を曇らせたほどのキーマン。23日に対戦予定の難敵・森下とも今季の対戦打率・300を誇っており、ここまで走攻守でチームをけん引してきたリードオフマンが不在となれば大きな痛手だ。それでも逆転優勝には、残り試合全勝を目指すのみ。どんな状態でも勝つしかない。

 「総力戦で。全部勝つしかない。まずは広島の初戦。全員で行くというところですね」

 近本のベンチスタートも視野に入れる指揮官は改めて残り3試合に総力戦で挑む覚悟を示した。簡単には代わりが見つからない主力中の主力だが、外野は島田、ロハス・ジュニア、糸井、佐藤輝、小野寺らで回し、打線は好調の中野、糸原のさらなる奮起、マルテ、大山ら中軸の復調に期待をかけるしかない。泣いても笑っても、残り3試合。一丸を掲げる矢野阪神が、背水の陣で頂点をうかがう。(山本 浩之)

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