栄光と挫折知る男…松坂大輔はどんな指導者になるのか 待ち遠しいその未来

[ 2021年10月23日 09:00 ]

引退登板試合の終了後に胴上げされる松坂(撮影・白鳥 佳樹)
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 「平成の怪物」として数々の栄光を手にした松坂大輔投手(41)が日米通算23年のプロ生活に幕を下ろした。

 99年の衝撃デビューからレッドソックス2年目の08年までの10年間で、日米通算170勝の大半にあたる141勝を積み上げたが、以降の13年間は故障に苦しみ、わずか29勝。引退会見では「08年に右肩を痛めて翌年からはもう自分が追い求めるボールは投げられていなかった」と明かし「1番いい思いと、同じくらいどん底も経験した選手はいないかもしれないですね」と感慨深そうに話した。

 なんとか、復帰の道を探っていたが、右手中指の感覚がなく、4月末にブルペン入りした際、右打者の頭部付近にボールが抜け「投げるのが怖くなった」と引退を決断した。リハビリを見守っていた青木3軍投手コーチは「陰で努力をしている姿、“チームのために力になる”という気持ちを感じていました。(自分の思った通りに)ボールが答えてくれないことに苦しんでいたと思います」と証言する。自分のことだけでも精いっぱいの状況ながら、同コーチは「若手投手陣には分け隔てなく、会話をする時間を作っていましたね」と明かした。

 若手投手の一人、3年目右腕の粟津は、今年4月に、かつての松坂と同じく、トミー・ジョン手術を受けた。その後、松坂と一緒にアップをする機会が増え、トレーニング法や使っていた道具のことなどを伝授された。復帰までの気持ちの持ち方についてもアドバイスをもらい「本当に気持ちの面でも助けていただいた」と感謝。「これまでかけていただいた言葉、その一つ一つに感銘を受けてきたといいますか、心の支えです」と話した。

 松坂自身は「家族と過ごす時間を増やしていきたい」と話しており、球団からも正式な入閣要請はなかった。指導者としての道は、しばらく先になりそうだが、西武の後藤高志オーナーも「あれだけのレジェンドですから、いずれライオンズに何らかの形で貢献してもらいたい」を期待を寄せる。栄光と挫折を知る男は、どんな指導者になるのか、その未来が今から待ち遠しい。(記者コラム・花里 雄太)

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