中日 投打の顔が引退へ 岩瀬「競ったところで投げてない」荒木は出場激減

[ 2018年9月27日 05:30 ]

中日の岩瀬(左)と荒木
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 中日の岩瀬仁紀投手(43)、荒木雅博内野手(41)が今季限りで現役を引退することが26日、分かった。両選手はこの日、引退会見を行った浅尾拓也投手(33)とともに10、11年に球団初のリーグ連覇に貢献。黄金期を支えた3人がグラウンドを去る。

 中日から投打の顔がいなくなる。プロ野球最多406セーブ、999試合登板などの記録を持つ球界最年長左腕の岩瀬は「去年より成績が悪くなるなら辞める」とシーズン当初から言い続けてきた。

 数字だけを見れば、昨季は50試合で防御率4・79。今季は45試合で防御率4・81と大きな変化はないが、明らかに違うのがホールドの数だ。昨季の26に対し、今季は9。「競ったところで投げていない証拠」と緊迫した場面での登板が減ったこともあり、ユニホームを脱ぐ決断を下した。

 前人未到の1000試合登板にあと1に迫り、節目の登板が実質的な引退登板となる可能性もある。今季は兼任コーチを務めていたが、来季は一度、球団を離れ、外から野球を勉強する見通しだ。

 荒木も球団の生え抜き野手では歴代最長となる23年間の現役生活に終わりを告げる。井端(現巨人内野守備コーチ)との鉄壁の二遊間コンビは「アライバ」の愛称で親しまれた。昨季2000安打を達成し、「去年までの自分と違う、新戦力という気持ちでやっている」と打撃フォームを見直し、春季キャンプでは毎朝1時間のランニングに加え、小麦をカットする「グルテンフリー」ダイエットで5キロの減量に成功。キレが増した体で走攻守ともに衰えを見せず、前日25日のヤクルト戦では約1カ月ぶりに1番で先発出場し2安打1打点と活躍した。

 だが、高橋が二塁にコンバートされて出場機会は昨年の85試合から48試合まで激減。若返りが進むチーム事情を熟慮し、引退を決意した。球団は内野守備走塁コーチへの就任を打診しているとみられ、来季の去就に注目が集まる。引退試合は来年3月のオープン戦を予定されている。

 チームは現在、最下位に沈み、球団ワーストを更新する6年連続のBクラスが濃厚。強かったドラゴンズを支えた3選手がチームの明るい未来を信じ、プロ野球生活にピリオドを打つ。

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2018年9月27日のニュース