新井さん&石原ベテランコンビ対談「日本初の引退撤回宣言ということで」「それはない」

[ 2018年9月27日 11:00 ]

セ・リーグ   広島10―0ヤクルト ( 2018年9月26日    マツダ )

ガッチリと握手を交わす新井(左)と石原(撮影・坂田 高浩)
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 今季限りでの現役引退を決めた新井貴浩内野手(41)が低迷期からの苦楽を知る石原慶幸捕手(39)と3連覇の喜びをかみしめた。頼もしく成長した後輩たちへの思い、そして、最後の花道への決意を明かした。 (取材、構成・江尾卓也、友成貴博)

 新井 優勝へ、ポイントになった試合がたくさんあった。あえて挙げるなら7月20日の巨人戦。ズル(下水流)が延長10回に代打で逆転サヨナラ本塁打を打った。西日本豪雨の後、マツダスタジアム最初の試合というのも重なった。

 石原 7連勝できた巨人に勝ったのも大きい。3連敗なら2ゲーム差まで迫られる3連戦の初戦だった。

 新井 守備力はトップだと思う。キク(菊池)と(田中)広輔の二遊間がいる内野。丸、誠也、野間の外野も堅い。特にキクは本当に凄い。何点防いだか分からない。

 石原 各選手に個性あっても、みんな一つの方向を向いている。それは黒田さんと新井さんが(15年に)戻ってから。2人とまた一緒のチームでできるとは思っていなかった。

 新井 それはそう。だって、本人が思ってなかったんだから。

 石原 今この環境で野球をやれるのが本当にうれしい。僕は(02年入団から)ずっとカープでやらせてもらった。正直、若い頃はどうやったら勝てるのか分からなくて…。

 新井 今は環境にも恵まれている。昔は球場の施設は傷み、トレーニングできる場所もなかった。連日超満員の大歓声の中で試合することはあり得なかった。年を重ねるほど発言、行動に責任がある。若い子には折を見て「今の環境を当たり前と思ったら駄目」と話してきた。僕はいなくなるけど、来年からは石原が目を光らせてくれるんじゃないかな。

 石原 新井さんから引退の決意を聞いたのは6月の終わり頃。

 新井 その時には限りなく辞めるだろうと思った。8月最後の東京ドームの時に鈴木(清明=球団本部長)さんから「気持ちは変わったか」と聞かれて「変わりません」と。

 石原 その時、鈴木さんとタクシーが一緒で「大変になるぞ」と言われて…。9月4日の阪神戦後に集合がかかった。でも、まだ実感はない。どんでん返しがあるんじゃないの…という気持ちもある。

 新井 体は本当にしんどい。でも、限界とも感じていない。

 石原 やっぱり1週間後に撤回してるんじゃあ…。メジャーではよくある。日本初の撤回宣言ということで。

 新井 さすがに、それはない。

 石原 僕からすれば、兄のような存在だった。カープを強くするための行動を見てきた。

 新井 月並みに言えば、石原は弟のようなものかな。黒田さんが言うように、野球をやっていて楽しいと思ったことはない。この4年間も…。でも、凄く、最高に充実していた。

 石原 2年前に優勝した時は黒田さんが引退を決めて、最高の形で送り出そうと思って(日本シリーズで)悔しい思いをした。新井さんを日本一で送り出したい。

 新井 別れは寂しい。でも、周りに見せないようにと思っている。引退表明の会見の時に広報が「これを」とバスタオルを持ってきた。号泣するんでしょ、みたいな感じで。それは見せたくない。日本一で終わりたいという気持ちはあるけど、それ以上に、日本一になってファンの人に喜んでもらいたい方が強いから。

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