昨季まで広島の敵コーチも脱帽 「走力は球界トップ」野間の成長を評価

[ 2018年9月27日 08:20 ]

セ・リーグ   広島10―0ヤクルト ( 2018年9月26日    マツダ )

<広・ヤ>初回1死、安部の中犠飛で本塁に滑り込む野間(撮影・坂田 高浩)
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 ヤクルト・石井琢朗打撃コーチ(48)と河田雄祐外野守備走塁コーチ(50)は昨季までそれぞれ同部門のコーチを務めた広島の優勝の瞬間に立ち会った。対戦する側へ回った今季の広島は“外から”どう見えたのか、聞いた。

 石井コーチは「一緒にやっている時も“こいつらスゲえな”と思っていたけど、敵として戦ってみて、改めてそれを実感した。個々に関してはさらに進化している」と悔しいであろう気持ちを抑えながら言った。

 「まだCSで戦うチャンスがあるかもしれないから、あまり口にしたくないな」と言葉を濁した中、触れたのは野間の話題だ。在任時から「将来的に1番を打ったら嫌な打線になると青写真を描いていた」という。「強い球に振り負けることが課題だったけど、いろいろな球種に対応できるようになった。何かつかんだのかな。俺がいなくなって解放されたかな…」。昨秋の退任時、東出打撃コーチに「唯一育てきれなかった」と託した元教え子の成長を認めた。

 河田コーチも野間を「足の速さはSS。一塁から本塁、二塁から本塁の走力は球界トップ。塁に出たら気になる選手がまた一人出てきた」と評した。主に代走だった昨季までと比べて先発に定着したことで走力発揮の機会が増えたとみる。マツダスタジアムでは1勝8敗。4度の1点差など7敗が3点差以内だ。打力では引けを取らないだけに「競ってる試合を勝ちきれない。1つのミスが命取りになる」と守備・走塁も含めた差を認め、今季残り試合へ「少しでもやり返さないと」と雪辱を期した。

 両コーチとも今季限りでの引退を表明した新井にも触れ、「やんちゃな若い選手を裏でまとめてくれていた」(石井コーチ)と改めて存在の大きさを感じていた。

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2018年9月27日のニュース